ITS社会の進展と建設コンサルタンツの役割

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技術委員会(ITS専門委員会)

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ITS社会を構築していくために3項目において課題を整理し、建設コンサルタントとしての取り組みを検討した。

レポート

 ITS社会を構築していくために3項目において課題を整理し、建設コンサルタントとしての取り組みを検討した。

1.IT技術を用いた交通調査手法高度化の検討

 IT技術の進展や社会の高度化が進む中で、交通調査手法、データ内容

  • 解析手法などにおいて大きな変化がみられる。建設コンサルタントとしても、こうした交通調査へのニーズの高度化に応える必要がある。
  • 機器などの更新、本来の目的に見合ったシステムの導入
  • データ取得困難な地域や不感地帯への対応
  • 非常事態におけるネットワーク障害への対応・個人データの漏洩問題への対応

2.地域ITS推進策の検討

 自治体は、ITS導入の不安要因として導入後の維持管理、予算化が難しい、効果が明確ではないという、3点を主に挙げている。建設コンサルタントとしては、交通渋滞対策や道路の維持管理の効率化、道路情報の迅速な収集・提供など、ITSに期待するところは大きく、自治体がITSへの取り組み可能となるべく以下の検討を行う必要がある。

  • 予算化・事業化の支援、企画・提案から調整・コーディネータの役割
  • 先進事例についての評価・見直し
  • 標準化と地域独自性のバランスのあるITSを地域計画の一環としてワンセットで提案

3.情報共有化のあり方の検討

 情報共有化とは、情報ネットワークを基本的インフラとして、あらゆる構成員が、ITを活用して情報の相互発信・受信し、その蓄積されたデータの有効活用を図り、コミュニケーションを通して同じコストで大きな効果を得る手段である。しかし、現状は道路管理者と利用者間では、一方向的な関係であり、建設コンサルタントとしても、今後以下に示すような段階を踏んだ整備が必要となる。

  • あらゆる情報の収集と提供システムの設計
  • ニーズ、全国的動向調査を踏まえた、情報共有化の構築
  • 予算化・事業化の支援

4.ITS世界会議での発表の聴講

 10月に愛知県で開催されたITS世界会議において、関連した以下の3テーマについての約39セッションを聴講し、内容を取りまとめ報告書を作成した。

  • 調査手法関連(10)
  • 地域ITS関連(12)
  • ETC関連(17)

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