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概要

Consultant267号

UNDP(国連開発計画)の親善大使として数年間に一度、途上国を訪問しています。2 0 0 7年には、O D A(政府開発援助)民間モニターの皆さんと一緒にカンボジアのプロジェクトを見に行きました。現在は実施していませんが、一般募集した人達が日本のODAの現場を視察するツアーです。カンボジアのコンポンチャム州メモル村には、O DAの草の根無償資金協力で造った井戸があります。ベトナム国境に近い小さな村で、首都プノンペンから車で4 ? 5時間かかり、かなり遠く感じました。赤い大地と胡椒畑の中をひたすら走り、「人が住んでる集落があるのだろうか」と不安になるような頃、突如村が現れます。国連と日本の人達が来るというので、大勢の村人が井戸の周りを取り囲んでいました。農村部では水汲みは女性や子供達の仕事で、水汲み場まで片道1 ? 2時間かかることもあります。私達の感覚からすると「この水を飲むんですか?」というような濁った水を沼や溜池から汲んで、簡易なろ過をするだけで使っていました。井戸ができた村では、水汲みの労働から女性や子供達が解放されたのです。余った時間は、学校に通える特集水の世紀希望の水008Civil Engineering Consultant VOL.267 April 2015