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写真3 E3走行試験写真4ガス化発電による電気自動車の充電を混合したE3(エタノール3%混合)、E10(エタノール10%混合)ガソリンの販売及び売電等を想定した。主に利用・販売プロセスでの課題が大きく、具体的に事業として成立するためのハードルは高いと考えられた。課題はエタノールと混合する基材ガソリンの入手ルートの確保、混合ガソリン(E10)が販売可能なガソリンスタンドの確保等、インフラ整備がある。事業のイメージ米農業生産による除染・除塩農地の復元3基材ガソリンエタノール精製プラントガス化発電プラント今後、これら一連のプロセスを事業化していくためには、ガソリンスタンドを含め、製造したエタノールの販売先の確保、供給体制整備のための各種団体等とのネットワーク構築が大きな課題である。■平成25年度以降当社が業務として関わったのは平成24年度のみであるが、ふるさと生産組合とは情報交換等を継続している。生産(農作物の生産)製造(エタノール製造、発電)利用(ガソリン販売、売電)1補助金の投入図4事業化のイメージ作物の買取作物の供給残渣等2設備投資ブレンダーガソリンの買取SSバイオエタノールガソリンの供給電力の買取電力の供給キャッシュの流れエネルギーの流れ4E3、E10ガソリン平成25年度にも田で米の作付が実施され、田にゼオライト等を散布して、作物に放射性セシウムを吸収させにくい条件下で、農地の事情に応じた方針を模索したとのことであった。収穫した米は、放射性セシウム等の基準値をクリアしたが、一部の検査用やエタノール精製の実証用の分を除いて、全て廃棄処分した。平成26年度も米の作付、収穫が行われ、営農活動が継続されている。収穫した米は食用として5tを出荷、無事販売でき、将来の帰町に向けた大きな活力になっている。また、夜ノ森周辺(富岡町内)においても、実証事業関係者の一部指導の下、コーリャンの作付からエタノール化が予定されるなど、営農継続と作物のエネルギー利用の動きは広がりをみせている。今回、復興の足掛かりとなる地域の取組みに、総務省の補助事業のスキームを用いて関わることができた。事業化に進むプロセスにおいて、我々が今後どのような関わりができるかについては、大きな課題となったが、今後も地域の課題解決に向け建設コンサルタントとしてできることに尽力していきたい。Civil Engineering Consultant VOL.267 April 2015039