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写真2タールパーカー県の住居写真3牛の放牧(タールパーカー県)ダス川流域で調査した時は42℃の酷暑で、木陰に入って暑さを凌ぐしかなく、こんなにも木のありがたみを感じたことはこれまでなかった。乾季が過ぎるとモンスーン期になり、インダス川流域やパンジャブ州では洪水が頻発するようになる。とは言っても、ハイデラバード市の年間降水量は200mm程度と東京都の1割強しかない。熱心なイスラム教国パキスタンはもともと英領インドの一部であったが、ヒンドゥー教徒とイスラム教徒との宗教対立により、1947年にパキスタンとして分離独立した経緯があり、イスラム教徒が国民の97%を占める。彼らは当然のごとく、酒、たばこは嗜まず、豚肉も食べない。女性は外出する際にはブルカ(女性用のベール)で頭を隠すため、ブルカと黒い民族衣装を着て通勤し、室内で普段着に着替える人もいる。イスラム教国ではお馴染みだが、明け方5時頃になると町中にコーランが鳴り響き、お祈りタイムが始まる。カラチ市から西へ350km程離れた砂漠地帯タールパーカー県に宿泊した朝は、大音量のコーランで目が覚めた。また、ある発電事業の環境アセスメント公聴会では、事業者とNGOが激論を交わしている最中る影響からか、普段から昼食を食べに、コーランと共にお祈りタイムが始ないか、スナック等の軽食で済ますまった。すると、進行役がコーランに人も多く、ランチタイムを重視する日注意を促し、一瞬で会場は静かな本人とは異なる。それもあって、現地お祈りに入った。そしてお祈りが終の協力業者と調査に行くときは、カロわると再び熱い議論に戻ったのだリーメイトやパンなどを忍ばせて、車った。中でこっそり食べて空腹を凌ぐのが常であった。そんな彼らも夕食になる食事文化と子供のように結構な量を食べていパキスタンでは宗教上、豚肉を食たのには親近感を覚えた。さない。宿泊したホテルの日本食レストランにある「カツ丼」は、牛肉の治安カツだった。そのため、帰国後のトパキスタンは、タリバンによるカランカツが楽しみの一つになる。チ空港襲撃事件(2014年6月10日)一般的な食事はインドと似ておに見られるように、テロや誘拐、銃り、カレー、パン(チャパティ、ロテ絡みの事件が頻発しており、治安がィ)、ケバブ(串焼き)、ビリヤニ(肉良いとは言い難い。そのため、カラ入り炊き込みご飯)などで、暑い国チ市では買い物に行く時でさえも、故か油っぽいものが多い。ときどき四駆車に警備員を同乗させて移動現地の秘書が買って来てくれるビリした。郊外に出るときは、地元警察ヤニが美味しかった。車両に先導され迅速に移動した。逆一方、ラマダン(断食)の習慣があに、目立つのではないかとの懸念も写真4ビリヤニ(手前)とケバブ写真5ラクダの行列(タールパーカー県)Civil Engineering Consultant VOL.267 April 2015053