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懸賞論文(学生論文)審査結果の報告一般社団法人建設コンサルタンツ協会広報事業専門委員会平成26年度は「日本の社会資本整備の技術を海外で活かすために~建設コンサルタントに期待すること~」をテーマとして、昨年6月中旬から約3ヶ月間(締め切り9月30日)「学生論文」の募集を実施し、大学院、大学あわせて9編の応募をいただきました。今回は最優秀賞および優秀賞の候補は無しとし、佳作候補論文2編を選定しましたので、概要を紹介します。1.審査結果・応募結果:9編※分野別:理工系9編※学校別:大学院7編、大学2編・審査結果最優秀賞:該当無し優秀賞:該当無し佳作:2編■佳作論文「現地化を通した建設コンサルタントの価値創造」加藤湧亮氏(長岡技術科学大学大学院)「日本の水ビジネスから見た建設コンサルタントへの期待~日本のインフラ輸出を促進するために~」長谷川高平氏(日本大学)2.審査方法と受賞論文今年度(平成26年度)は、中長期的な国内公共事業の縮減傾向、インフラの海外輸出の加速、激化する気象現象等による国外各国の災害被害に対する防災対策などに対して、課題先進国としての社会資本整備に係る高度な技術の海外展開を担うことに関し、建設コンサルタントに対して新たな役割が求められている社会経済情勢を踏まえて、「日本の社会資本整備の技術を海外で活かすために~建設コンサルタントに期待すること~」を論文テーマに設定しました。論文の審査は、審査員である当協会の広報事業専門委員会委員(10名)が行いました。審査基準をもとに最初に各委員がそれぞれ全ての論文を評価した上で、全員の評価結果を集計・整理し、広報事業専門委員会での最終審査会を経て、表彰論文を選出しました。応募校の内訳は、大学院1校、大学2校でした。佳作論文2編の講評は右のとおりです。なお、入賞論文は、建設コンサルタンツ協会ホームページの「論文募集コーナー」の「入賞論文一覧」に掲載されています。(http://www.jcca.or.jp/achievement/article/award.html)■佳作(1)講評「現地化を通した建設コンサルタントの価値創造」加藤湧亮氏(長岡技術科学大学大学院)社会資本整備技術の海外展開の経緯を的確に整理するとともに、海外展開に際しての課題を良く理解しています。海外展開に際しての建設コンサルタントを取り巻く状況を考察したうえで、現地の人材育成を海外展開の付加価値と位置づけて、インフラパッケージとして売り込むという発想が優れていると評価いたします。ただし、全体のストーリー展開や文章表現に若干分かりにくい点があること、建設コンサルタントへの期待が信頼関係の構築という漠然とした表現であり更なる具体的な提案が期待されることから佳作としました。■佳作(2)講評「日本の水ビジネスから見た建設コンサルタントへの期待?日本のインフラ輸出を促進するために?」長谷川高平氏(日本大学)世界的に注目される水ビジネスにかかわる現状と課題、将来展望や関与する世界の企業プレーヤー等が明快に整理されています。そのうえで、日本における水ビジネスにかかわる課題について諸外国とも比較しながら考察するとともに、それらを踏まえた建設コンサルタントとしての水ビジネス展開の方向性について、筆者自身の考えにより提案されていることを評価いたします。ただし、前段の包括的な課題整理に対する解決策としての建設コンサルタントに期待される役割について、ベテラン技術者の活用という提案にとどまっており、更なるアイデアの提示が期待されることから佳作としました。Civil Engineering Consultant VOL.267 April 2015077