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Consultant268号

図1トリップの概念(参考文献1のp26より)は、消滅させることはできないため、トリップの長さを短くする2トリップ長の縮減化が重要となってくる。これまで、わが国ではパーク・アンド・ライド(P&R)やパーク・アンド・バスライド(P&BR)といった自動車交通と他の公共交通機関を組み合わせた施策や、駐車場案内誘導システムなどを含めた駐車政策によって無駄な動きを減らすことでトリップ長を短くする施策が行われている。また、長期的な対策によりトリップ長を縮減化するためには、出発地と目的地を近くすることが必要で、職住近接の都市計画や都市の成長管理政策などを行う必要がある。さらに、3トリップの平準化は、交通渋滞するピークの時間帯や場所を避けてもらうことで、ピーク時の自動車交通量を分散させ、渋滞緩和をしようとするものである。海外では、ピーク・ロード・プライシングなどと呼ばれる混雑課金制度が導入されている国が多数あり、交通混雑する時間帯や路線において通行料金等を高くすることで自動車交通量の平準化を促している。わが国においても、首都圏などの高速道路を対象に、混雑の度合いに応じた料金を設定する検討が始められている。しかし、以上のような対策は、交通システムの利用者に交通行動の変容を促す仕組みであるため、場合によっては利用者にとって不都合や不便を与えてしまう可能写真1ロンドンで2003年から混雑課金制度が導入された道路Civil Engineering Consultant VOL.268 July 2015029