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2(上)現在の出雲崎・岩船。写真3の右の建物と現在の右の建物は同じ。当時の海が埋め立てられ国道3 5 2号線になった3(左)昭和初期の出雲崎・岩船4(右)昭和30年代の出雲崎5(下)現在の出雲崎1996年3月には旧建設省の「歴史国道北国街道出雲崎宿」に選定され、同年6月には新潟県の「景観形成推進地区」にも指定された。そのため町は「街なみ環境整備事業(国庫補助)」を活用し、2003年度から道路の美装化や看板の設置など街並みの修景と併せて、防火水槽や排水路整備といった住環境整備を進めている。しかし、町の人口は年々減少し現在は5,000人弱のため、過疎化による空き家や空き地が増加し、歴史的な街並みの存続が危惧されている。そのため、2007年4月に「街なみ整備助成金交付要綱」を制定し、景観に配慮した住宅などの整備を行う個人に助成し、街並みの保存、活用が積極的に行われる取り組みを進めている。地元住民を中心とした「出雲崎妻入りの街並景観推進協議会」では、緑化推進や広報誌の発刊、町屋を利用した「街並みギャラリー」を開催し、歴史書には載っていない出来事や言い伝えを看板にして町中に設置した。散策を楽しみながら町の歴史に触れることができる。築90年以上の妻入り形式の家に上らせて頂いた。高い天井と明かり取りの窓があり、開放感のある素敵な住宅であった。今も江戸時代の街並みが残る出雲崎。地元への思いに溢れた温かい人々が、この町の歴史と共に暮らしている。次回の「あの頃の風景」は富山県高岡市です。<参考文献>1)『出雲崎町史』通史編上巻・下巻・資料編出雲崎町史編さん委員会1993年第一法規出版2)『出雲崎町芭蕉園「銀河序」建碑60周年記念資料集』越後出雲崎町奥の細道天の河俳句大会実行委員会2014年<取材協力>1)出雲崎町八木茂/磯部友記雄2)出雲崎町教育委員会妻入り会館<写真提供>1、3磯辺友記雄2、5油谷百百子4撮影:太古勇提供:妻入り会館Civil Engineering Consultant VOL.268 July 2015033