ブックタイトルConsultant268号

ページ
42/66

このページは Consultant268号 の電子ブックに掲載されている42ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

Consultant268号

ブックを読む

Flash版でブックを開く

このブックはこの環境からは閲覧できません。

概要

Consultant268号

写真3プロジェクトが支援した環境・観光情報センター(マテイロス市)写真4 自治体立保護区の設立プロポーザルの地元説明会(サン・フェリックス市)■「生態系コリドー導入戦略」の■策定3つのコンポーネントのうち、コンポーネント2の活動の最終目標は、コリドー導入の全体方針や方法論、根拠となる法律や施策、活動計画、更に全体運営やモニタリングの方法等を網羅した「生態系コリドー導入戦略(『戦略文書』)」の策定であった。『戦略文書』を策定・共有するためには、まず不足している情報を収集・分析することが必要であった。また、科学的な根拠に基づいた全体方針や保全地域の選定を行い、それらを踏まえた活動計画を策定した上で、更に関係者が合意・共有する等、段階ごとの異なった活動が必要である。この認識を踏まえてコンポーネント2は、以下の4つの連続するステージを経た。1情報の収集と蓄積ステージ:類似事業やジャラポン地域の生物多様性及び社会経済に関する情報を収集し、衛星画像の解析(陸域観測技術衛星ALOS「だいち」画像の購入)を行った。情報はGIS(地理情報システム)データベースに整理しインターネット上に公開した。2全体方針/保全地域の選定ステージ:優先的に保全すべき地域の選定、生態系の連続性の分析、更に新規保護区を設置するための簡易分析を行った。3活動方針と活動計画の策定ステージ:上記の結果を踏まえ関連法制度や政策を考慮しながら、生態系コリドー導入のための活動計画と運営ガイドラインを策定した。それらは『戦図2保全優先地域の条件と特定方法略文書』として取りまとめた。4関係機関による組織的な合意・共有ステージ:幅広い関係者の参加を得て段階的に作成した『戦略文書』は、コンポーネント1で達成した組織横断的な枠組を使い、組織的合意を得て関係者間で共有された。■全体方針/保全地域の選定■ステージ対象とする土地は約8万km 2と広大かつ、そのほとんどが粗放農地であった。限られた資金と人材で040Civil Engineering Consultant VOL.268 July 2015