煉瓦
東京駅開業100周年、富岡製糸場世界遺産認定など、
煉瓦建造物が話題となる昨今である。
煉瓦は味のある色彩や、積み上げた際の模様から
外壁材・造園材料として高い人気があるものの、
耐震性の問題や鉄筋コンクリート造の普及とともに
土木・建築材料の主役の座を奪われてしまった。
しかし、かつて煉瓦は近代化のシンボルであった。
煉瓦を抜きにインフラの発展を語ることはできない。
インフラを支えてきた「煉瓦」にスポットを当て、
現代の技術者によく知られていない、
製造、施工技術を積み上げてきた歴史を振り返る。
さらに煉瓦建造物を後世に伝えるための
保全・補強技術を取り上げながら、
煉瓦の魅力を考えるとともに煉瓦復権の可能性を探る。
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