ブックタイトルConsultant270

ページ
10/72

このページは Consultant270 の電子ブックに掲載されている10ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

Consultant270

ブックを読む

Flash版でブックを開く

このブックはこの環境からは閲覧できません。

概要

Consultant270

私が生まれ育ったのは、サンパウロの街の中です。ブラジルの中で、日本からの移民が一番多かった都市です。商社員の子供は、たいてい日本人学校に通いますが、私達の様にここで生まれた移民の子供達は、現地の学校に入りました。家の裏にあった公立の小学校に1年通って、2年目からは私立のラテン系の小学校に転校しました。そこではカトリック教徒の宗教を教える授業の時間が週に1度あり、家族が仏教徒の私は、違う部屋で自習をしていました。最近はサンパウロにも地下鉄が出来ましたが、一般的な移動手段はバスや自家用車が主体です。特に車を利用する人が多く、渋滞が酷くて大問題になっています。裕福な方の中には、会社へ、ヘリコプターで通う人もいるくらいです。私の幼少の頃は、家に運転手さんがいて、海水浴やコーヒー園などに車で連れて行ってくれました。幼稚園や小学校の往復もスクールバスが家まで巡回してくれました。少しでも公害を減らすように、市内に入れる車を日によってナンバーの奇数と偶数で制限したりしていますが、複数台購入される方もいて、あまり効果がないようです。更に、サンパウロでは水不足が深刻だと聞いています。子供の頃は夕立が多々あったのですが、最近は雨が降らなくなったようで、気候が変わってきているのかもしれません。水道の水質が良くなかった昔は、家では一度水瓶に貯めた水を使っていました。その為、ミネラルウォーターを飲む習慣は昔からありました。温泉地L I N D O I Aの水は、とても美味しかったことを覚えています。日本では最近、ペリエなどの炭酸入りの水が飲めるようになりましたが、ブ特集土木遺産XIIIブラジルの思い出008Civil Engineering Consultant VOL.270 January 2016