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アルマス広場Lima, the city of Spanish kingsスペイン諸王の街「リマ」ペルー、リマ特集土木遺産XIIIラテンアメリカ古代文明から現代文明への転換を支えた土木技術Special Features / Civil Engineering Heritage XIII株式会社オリエンタルコンサルタンツ/関東支店都市デザイン部金野拓朗(会誌編集専門委員)KONNO Takuro■カラフルな世界遺産都市ペルー共和国の首都リマは、創建から現在に至るまで南米大陸太平洋岸の中心的な都市である。沿岸部の砂漠地帯中央部に位置し、寒流のペルー海流が海面上の空気を冷やし上昇気流の発生を妨げるため、年間を通じてほとんど雨が降らず、曇天となることが多い。市街地は歴史的な建造物が多く残る旧市街と、高層ビルが林立するオフィス街である新市街からなる。1535年、インカ帝国の征服者であるスペイン人のフランシスコ・ピサロが創建した。彼を始めとする征服者達はスペイン・アンダルシア地方の出身が多かったことから、旧市街にはその影響が色濃く残っている。その街並みは、色鮮やかな壁面やバルコニー等が特徴のコロニアル様式と呼ばれる建築物が立ち並び、内部にはアンダルシア風のタイルが残るなど、背景の曇り空とは対照的に街全体がカラフルに彩られている。また、他のスペイン植民都市と同様に市街中心部に広場を設け、それを囲むように教会や市役所、郵便局等の行政施設を配置し支配の象徴としていると共に、碁盤の目状に街路を配していることが特徴である。旧市街には2つの中心的な広場がある。1つは中心部写真1サン・フランシスコ教会・修道院024Civil Engineering Consultant VOL.270 January 2016