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Project 1 briefプロジェクト紹介ライフサイクルをとおしたCO2排出量の予測・評価手法の検討?社会資本LCAの普及・活用に向けたCO2排出原単位の整備?佐藤律子SATO Ritsuko日本工営株式会社コンサルタント国内事業本部社会システム事業部/環境部課長菅林恵太SUGABAYASHI Keita日本工営株式会社コンサルタント国内事業本部社会システム事業部/環境部課長補佐■はじめに2015年11月末に開催されたCOP21(気候変動枠組条約第21回締約国会議)では、全ての国が合意できる2020年以降の新たな国際的枠組みが議論された。日本では、低炭素社会の実現に向けて業界毎に様々な取り組みが行われており、建設部門でも工事現場の省エネ化等が進められている。とは、製品・サービスに関する原材料の採取・製造・使用・廃棄等のライフサイクル全体をとおした環境影響を定量的に評価する手法である。ISO14040シリーズでは「原材料の取得から製造、使用及び使用後の処理、リサイクル及び最終処分に至るまでの製品のライフサイクルの全体を通じた環境側面及び潜在的な環境影響を取り扱う」と定義されて表1国土技術政策総合研究所の研究の流れ2)年度研究内容H16、17グリーン購入法の公共工事の技術審査に関わる運用方針検討委員会H18、19 LCA手法検討会H20 ? 22総合技術開発プロジェクト研究「社会資本のライフサイクルをとおした環境評価技術の開発」H23、24プロジェクト研究「社会資本LCAの実用化研究」建設に係る二酸化炭素(CO2)排出量は、国土技術政策総合研究所等の研究により、工事現場での直接排出よりも、コンクリートやアスファルト等の建設資材製造時の方が多いことが分かっている。建設部門の取り組みで効率的にCO2排出量を削減するためには、資材製造からいる。国土技術政策総合研究所では、これまでに表1に示すとおり社会資本整備を対象としたLCAの研究を行っており、平成20~22年度の総合技術開発プロジェクト研究「社会資本のライフサイクルをとおした環境評価技術の開発」で開発した予■社会資本LCAとは社会資本LCAは、主に資材製造から工事までのCO2排出量を対象とし、計算方法は次式に示すとおり数量と単位当たりのCO2排出量(CO2排出原単位)の積和を基本としている。CO2排出量維持・管理までの建設物のライフサ測手法(社会資本LCA)を、平成=Σ(数量i×CO2排出原単位i)イクルを対象に予測・評価を行うこ24年2月公表の「社会資本のライフiとが必要である(図1)。■ライフサイクルアセスメントとはライフサイクルアセスメント(LCA)サイクルをとおした環境評価技術の開発に関する報告-社会資本LCAの実践方策-」1)で広く周知を図っているところである。道路等の社会資本整備は図2に示すとおり構想・設計・施工のレベル毎に検討が行われる。資機材の数量が決まる「施工レベル」では、資材・燃料使用量に産資材製造工事供用維持・管理業連関表によって算出した「資材のCO2排出原単位」3)を乗じることでCO2排出量を算出できる。一方、計画の詳細が決っていない「構想レベル」や「設計レベル」では別の図1建設物のライフサイクル(道路の例)CO2排出原単位が必要となる。