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公共事業の流れ構想レベルの評価設計レベルの評価施工レベルの評価資材選定レベルの評価構造物の整備概略設計平面構造(切・盛)工種舗装細別表層資材アスファルト混合物個別品目密粒度アスファルト事業全体構造物の稼働概略設計橋梁工種掘削細別下層路盤資材再生砕石個別品目再生アスファルト図2社会資本整備及び環境負荷量算出の流れ2)利用概略設計トンネル工種カルバート細別側溝建設機械ロードローラ個別品目改質アスファルト標準案比較機能・基本構造の検討積み上げ代替案算出のための原単位・・・標準案標準断面比較等の検討積み上げ代替案算出のための原単位・・・標準案工法検討比較・・・・・・資材選定・・・環境負荷量算出の流れ積み上げ代替案算出のための原単位標準案比較積み上げ代替案算出のための原単位の「工種当たりのCO2排出原単位」を掘削延長以外の条件に基づいて細分化することで、より精度の高い原単位を整備することを目的とした。■トンネル工事に伴うCO2排出■量の算出NATMで施工されたトンネル(2車線)23工事を対象に、詳細設計報告書から把握した資材・燃料の使用量と「資材のCO2排出原単位」の積和により、CO2排出量を算出した。計算結果のうち上位及び下位の4件を除くと、トンネル延長1km当たりのCO2排出量は平均10,730t-CO2/km(8,660~12,724t-CO2/km)となった。排出由来別の内訳は図4に示すとおりであり、覆工コンクリート等の資材が9割を占めていた。工種別の内訳は図5に示すとおりであり、「トンネル工」と「インバート工」で9割を占めていた。■社会資本LCAにおける■事業の進捗に応じた予測手法社会資本LCAでは、計画の熟度が低い「構想レベル」や「設計レベル」でもCO2排出量が計算できるように、「構造物当たりのCO2排出原単位」と「工種当たりのCO2排出原単位」を整理している。「構造物当たり」や「工種当たり」では個々の工事の特徴を反映しきれない一方、計画の熟度が低い場合には「資材のCO2排出原単位」を使うことが出来ない。社会資本LCAの普及・実用化に当たっては、使いやすさと工事の特徴の反映(≒計算精度)を両立したCO2排出原単位を整備することが課題となる。当社では国土技術政策総合研究所から、平成25年度に「道路計画段階で用いる道路建設による二酸化炭素排出量算出方法整理業務」、平成26年度に「道路事業の構想段階・詳細計画段階で用いる道路建設による二酸化炭素排出量の予測手法に関する課題整理業務」を受注し、主にCO2排出原単位整備の検討を行ってきた。本稿では、平成26年度土木学会全国大会で発表した「トンネル工事に係る『工種当たりのCO2排出原単位』の細分化を検討した事例」4)を紹介する。■プロジェクトの目的『トンネル年報2013』5)によると、日本のトンネルは図3に示すとおり半数余りを山岳トンネルが占めており、その殆どがNATMで建設されている。本プロジェクトでは、トンネル工事開削4%シールド26%推進15%図3トンネル数の内訳建機稼働6%運搬3%その他1%山岳54%図4 CO2排出量の内訳(排出由来)坑内付帯工1%インバート工18%建機減耗3%坑門工3%資材88%その他6%図5 CO2排出量の内訳(工種)トンネル工72%Civil Engineering Consultant VOL.270 January 2016041