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図3 1号線の標準断面図写真1 1号線の高架橋橋脚写真2 LA CULTURA駅南側の高架鉄道(AATE社屋上から)写真3サン・クリストバルの丘から見える1号線(北部)写真4 ANGAMOS駅写真5 ANGAMOS駅の高架ホーム写真6 LA CULTURA駅の券売機写真7 LA CULTURA駅の改札口写真8 2号線の地下ホーム模型(AATE社内)ペインとイタリアとペルーの会社、3号線はスペインとフランスの会社だ。2号線の掘削工法は現在検討中だ。メトロの課金方式は、スイカやパスモのようなICカードにお金をチャージするプリペイド方式である。各駅に備え付けの券売機でICカードの発行とチャージができる。係員がいる窓口もあるが、券売機でしかできない。しかしこの設置台数が少なく、券売機の操作で悩まないように係員も配置されているが、駅によっては長蛇の列となる。運賃は一律で1ソル(約40円)と割安だが、ICカードの発行代は15ソル(約600円)もかかる。一方、乗り心地となると、ゴボゴボと音がして揺れがありあまり良くない。それでもバスに比べれば格段に良いと感じる。夕方だったせいか車内は比較的混んでいたのに、日本のような吊革は設置されていない。当初、1号線の7駅9.8kmが完成した時、リマの人はメトロに全く興味を示さなかった。しかし2012年4月に16駅22.2kmの営業運行が始まると、少しずつ、早く安全な乗り物と認知されるようになった。2014年に全線が開通すると、あっと言う間に乗客が増えた。これが2号線の建設にも拍車をかけたのである。リマの街中には多数の中型や小型のバスが走っている。数年前からバス停でしか乗降ができなくなったと聞く。以前は何処写真9乗車用ICカードでも止まって乗り降りができたため、それが渋滞の一因になっていた。しかし、未だに定着していないのが現状のようだ。そのため、リマの人は歩くのに慣れていない。バスなら家の近くで乗降できるが、駅間の距離があるメトロに乗ると、駅と家までは歩かなければならなくなる。しかし、渋滞がないメトロは早い。リマの人がそれに慣れるまでに、少し時間がかかった。「メトロが運行開始した時、リマの人が乗ってくれるかとても不安だった。こんなにお金を使ったのに、失敗したらどうしようかと。でも今は多くの利用者があり、技術者冥利に尽きる」とチーフエンジニアの一人が吐露した。(文塚本敏行)<参考資料>1)「METORO DE LIMA」資料2015年AATE(Autoridad Autonoma delSistema Electrico de Transporte Masivo de Lima y Callao)2)「Metro de Limaホームページ」(http://www.aate.gob.pe/)AATE<取材協力>1)AATE(Autoridad Autonoma del Sistema Electrico de Transporte Masivo deLima y Callao | Metro de Lima)2)JICAペルー事務所3)Beatriz Arakaki(通訳)<写真提供>図1、2、3 AATE写真1、8金野拓朗写真2、3、4、9塚本敏行写真5近藤安統写真6、7有賀圭司Civil Engineering Consultant VOL.270 January 2016049