ブックタイトルConsultant270

ページ
62/72

このページは Consultant270 の電子ブックに掲載されている62ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

Consultant270

ブックを読む

Flash版でブックを開く

このブックはこの環境からは閲覧できません。

概要

Consultant270

建コン業界活性化の一大ムーブメントを起こす?「業界展望を考える若手技術者の会」の発足?株式会社オリエンタルコンサルタンツ伊藤昌明ITO Masaaki株式会社日本海コンサルタント片岸将広KATAGISHI Masahiro■「業界展望を考える若手技術者の会」の創設人々の安全・安心・快適な生活を支える、いわば『国土をつくる』という重要なミッションを果たしている建設コンサルタント業界。しかし、その存在は公共の陰になり光を浴びない業界だ。また、インテリジェントかつクリエイティブな職業でありながらもその仕事ぶりへの認知度は低い。さらに、「苛烈な土木バッシング」「多大な残業時間」「安い給与」「増える離職者」「減る入職者」…など、業界に対するネガティブなイメージは後を絶たない。このような状況の中で、業界の「今」を憂い、そして何とか変えてやろうと、もがきながら業界の「未来」を描き、そして自らが先頭になって行動していく、そういう思いで2015年4月に発足したのが「業界展望を考える若手技術者の会」だ。従来、業界の将来を考えるのは各企業の経営幹部の仕事であった。しかし、10~20年後に業界の中心を担うのは我々若手世代である。そうであれば、我々自らの手で将来のビジョンを描き、実現に向けて行動すべきではないだろうか。ということで、この若手の会がスタート。メンバーは、20~40歳前半までの技術者20名。各企業から推薦された選ばれしオールジャパンメンバー。このメンバー達は、「業界の将来を自ら考えたい」「業界を牽引するリーダーになりたい」「業界全体を巻き込んだ活動にしたい」「業界の魅力を若手目線で発信したい」など、熱い思いを胸に秘めている。こうした思いを実際の活動につなげ、一つ一つ実現していくことが若手の会のミッションである。若手の会は、一定の期間内に何らかの成果を出すことを目的に組織されたものではない。この主旨を受け入れてくれた建設コンサルタンツ協会に感謝しなければならない。若手の会は、メンバーが互いに切磋琢磨できる学びの舎、アカデミアのような存在でありたい。また、全国へ門戸を広げ、建コンの将来を考える人材が誰でも集い、交流できるような組織に成長していきたい。そして、業界を活性化させる一大ムーブメントを起こしていきたい。■序章「建コンワールドカフェin KANAZAWA」若手の会は、会議室にこもり、自己満足的に将来ビジョンをつくるようなものにはしたくない。業界の若手技術者が今をどう考え、未来をどう予想しているのか、また土木を学ぶ学生がどのような“しごと観”を持っているのかといった、同世代のホンネを聞き出し将来ビジョンに反映させていく。こういうスタンスでつくったビジョンこそが、皆の共感を呼び、共に歩を進めようという意欲を湧き起こす原動力になるのではないか。その第一歩として、2015年8月28~29日、北陸新幹線開業に湧く石川県金沢市において、『建コンワールドカフェin KANAZAWA~みんなの「しごと観」と建コンの未来~』を開催した。若手の会メンバー17名に加え、近畿支部より2名、金沢で働く若手技術者28名、大学生7名の総勢54名が参加し、話題提供の後、ワールドカフェ方式の情報交流を行った。話題提供では、ゲストスピーカーである国土交通省北陸地方整備局企画課の杉本敦課長補佐より、ワークライフバランスに配慮したウィークリースタンス、「月曜日を依頼の締切日としない」「水曜日は定時帰宅」「金曜日は依頼しない」や、若手管理技術者の登用に対する総合評価でのインセンティブ付与など、先駆的な取組をご紹介いただいた。また、今回のホストである北陸支部の取組として、PR動画「教えて!ケンコンさん」の上映や、建設コンサルタント企業が実施する公民連携事業となる060Civil Engineering Consultant VOL.270 January 2016