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巻頭言Consultants建設コンサルタントの広報と行動小田秀樹一般社団法人建設コンサルタンツ協会常任理事協会設立50周年から3年が過ぎてつい先日、建設コンサルタンツ協会設立50周年を迎えたような気がしますが、すでに3年が経過しています。3年前の建設関連の話題は、震災復興・アベノミクスによる公共投資拡大やオリンピック誘致決定等であり、「コンクリートから人へ」から180度転換し、「業務不足から人手不足へ」と業界全体が急変していた状況でありました。その後3年を経て、我々の業界は、快晴とまで行かなくても、薄曇ではありながら春の兆しを感じさせる状況になって来ましたが、依然です。私たちの職業は、本特集に記されている街中の樹木に譬えれば、適正に計画・管理されれば人々に安らぎを与え都市環境改善に役立つという役割を持つ、社会に不可欠なものです。これからも、一般社会の方々に建設コンサルタントがどのような職業なのか、地道にPRし続けることが大切です。そのためには、協会本部や支部活動任せでなく、会員それぞれの企業も広報の輪を広げ、広く一般社会に認知される努力をしなければならないのです。として抱える課題も多い中、現在思うところを述べさせて頂きます。協会が誕生した1963年の出来事ところで、建設コンサルタンツ協会が誕生した1963年と協会の広報活動(対外活動)に思う協会の重要な行事である、国土交通省や自治体との意見交換や政治への陳情は、「改正品格法」の運用や設計業務単価の見直し等により、一定の成果を挙げてきています。また、もう一つの活動の柱として、一般社会に広く認知されることを目的に、広報戦略委員会が設けられ活動の充実がなされています。この現状を踏まえ、ある会員会社が創立70周年を機に、従来活発でなかった一般紙への広告や記事の掲載を行ってみました。その結果、知人をはじめ地元各界の方々などから、予想以上に会社の業容に対する理解を得ることとなりました。それ以上にマスコミのすごさを感じたのは、今年のG7伊勢志摩サミットの直後、私が住む広島の地にオバマ大統領が訪れたことについての報道でした。日本国内だけでなく、世界中がこぞって、「ヒロシマ」にアメリカの大統領が初めて足を運んだ歴史的な事実を報じていました。その結果、平和資料館などを訪れる人が昨年に比べ50%以上増加しました。施設そのものは何も変わりありませんが、この歴史的事実とマスコミの報道により、このような変化が生まれたのいえば、かの第35代アメリカ合衆国大統領であるジョン・F・ケネディが、遊説中のダラスで暗殺された年です。彼の家系は、1840年代に起きた飢饉によって祖国を離れて移民したアイルランド系アメリカ人です。この飢饉がなければ、彼はアメリカ大統領ではなく、名家ではあるもののアイルランドの農民であったかもしれません。曾祖父のピンチにおける決断が、約120年後大統領になる成功を生んだという見方もありますし、逆に、40代の若さで命を落とすという不幸を生んだとも考えられます。決断に基づく行動が生み出す結果の良し悪しは、後の人にしか評価されませんが、当時の東西冷戦に伴う危機などに立ち向かった彼の名言の一つとして、次の言葉があります。「行動にはつねに危険や代償が伴う。しかしそれは、行動せずに楽を決めこんだ時の長期的な危険やコストと較べれば、取るに足らない!」まとまりの無い文章になりましたが、会員各位には、次世代に引き継ぐ良質な社会資本の整備の継続に向けて、創意工夫をしながら「行動」して頂くと共に、協会活動への一層のご理解とご協力を賜りますようお願い致します。