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私はシドニー近郊の自然が残っている静かな町で生まれ育ちました。5歳から習い始めたバイオリンは、女の子がバイオリンを弾くアニメを見て、自分から「やりたい」と言ったことがきっかけらしいのですが、正直、覚えていません。オーストラリアは自然が美しいというイメージがあると思いますが、泥まみれになって遊んだことはなく、バイオリンの練習と勉強に明け暮れていました。そのため、自然と言っても、家の周りやシドニーあたりのことくらいしか分かりません。それでも常に自然とは触れ合っていました。家にはポッサムという大きなネズミに似た有袋類や鳥などが、普段からよく遊びに来たものです。もちろんカンガルーもいました。小学生の時にはブッシュの中を歩く「ブッシュウォーキング」という授業もありました。それで「自然とふれあい、自然を大切にしよう」という意識を小さい時から学びます。また、オーストラリアは乾燥した気候で、ブッシュファイア(山火事)も毎年起こります。自然に火が点いてしまうんですよね。シドニー中心街のことをシティと言います。シティでも大都市にしては自然がある方だと思います。中学校はオペラハウスの近くでした。そばにロイヤル・ボタニック・ガーデンという有名な植物園があり、自然保護の意識が高い所です。オーストラリアにはナショナルパークも多いし、シティにも公園がたくさんあり緑いっぱいです。私は音楽専門の大学ではなくシドニー大学で言語学を修めました。大学のキャンパスは美しく、周りに自然もたくさんあり、学生たちはその自然を大切にしながら生活しています。イタリア語を専攻していたのですが、もう一つ別の言語を勉強できるチャンスがあり、自分には日本人の血も入っているので日本語を選択しました。日本語を勉強していく過程で日本文化に興味を持ち、2008年に東京大学の留学生として日本に来ました。日本語は日本に来てから上達したと思います。オーストラリアは車社会ですが、シティでは今とは別のトラム路線の建設が進んでいます。トラムには懐かしさが特集土木遺産XIV自然を愛するオージー気質008Civil Engineering Consultant VOL.274 January 2017