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あり憧れがあります。混雑していたシティの道路も、新トラム建設でよくなると思います。今からどうなるか楽しみですね。また、シティではフェリーが充実していて便利です。通勤にフェリーを使う人も多いのです。さらに、2000年のオリンピックを契機に空港と市内を結ぶ新しい鉄道ができました。オパールというI Cカードにお金をチャージするプリペイド方式で、カードはバスやフェリーでも使うことができます。でも、やはり有名なのはハーバーブリッジです。最近、幅が世界一だったということを知りました。オーストラリアは乾燥地帯が多く、もともと水不足の国なので節水に関しては小さい頃から教えられてきました。シャワーは5分間と決まっていたりして無駄遣いはしません。トイレでも意識して半分の水量しか流れないハーフフラッシュにします。庭の芝生に水を撒くスプリンクラーはありません。オージー(オーストラリア人)は「ただのケチだ」という説もあるようですが・・・。水でも電気でも資源を大切にする考え方は、小さい頃から徹底していて試験に出るほどです。また、レストランでは注文の時に「ボトルウォーター・オア・タップウォーター?」と聞かれますが、多くの人がタップウォーター、つまり水道水を頼みます。オーストラリアの水道水は日本と同じに飲めますからね。大きなタンクを設置して雨水をリサイクルするファミリーも多いです。ソーラーパワーも使います。家庭ゴミも細かく分別します。アースアワーという1年に1回1時間、全部の電気を消すイベントがあります。どうしてもしなければならないわけではないのですが、オーストラリアでは多くの人が参加し、私も暗闇で1時間過ごします。古いものやもともとあるものを大切にする「もったいない精神」が、オージーにもあるような気がします。オーストラリアという国が、水不足だったり、もともと自然がたくさんある国だったことから、そういう意識が高くなったように思います。ミセス・マックォーリーズ・ポイントの緑地とシティ(写真:有賀圭司)サラ・オレインSarah Alainnプロフィールオーストラリア・シドニー出身。ヴォーカリスト、ヴァイオリニスト、作詞作曲家、コピーライター、ラジオパーソナリティ。英語、日本語、イタリア語、フランス語の4ヶ国語を操るマルチリンガル。音楽をこよなく愛する外交官の父と音楽家である母のもとに生まれる。5歳よりヴァイオリンを始め、オーストラリア国内で優勝を重ね、超絶技巧のヴァイオリニストとして知られる。東京大学への留学をきっかけに来日。2012年メジャーデビュー。N H K Eテレ「おとなの基礎英語」にレギュラー出演中。ラジオパーソナリティとして“Peace of Mind”「土曜の朝のサラ・オレイン」(FM東京、FM大阪)。TEDxUTokyoに出演、“意味のある無音”を発表。Civil Engineering Consultant VOL.274 January 2017009