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ました。写真3パサカ工業団地会配慮ガイドラインに基づく環境影響評価となるように、ブータン国の関連機関とブータン国のインフラ整備全般を扱う半官半民の事業実施機関(DHI)職員への技術支援をすることが主な目的でした。調査団員は、私と産業廃棄物を専門とする他社の方の2名でした。2015年には産業廃棄物に関して、既に操業している南西部地域のインドとの国境沿いのパサカ工業団地において、産業廃棄物処理・リサイクルの実態把握とその課題改善に関する提言を行いました。このパサカ工業団地では「幸せの国」に似つかわしくない程、公害問題が顕在化しています。特に、化学工場から排出される窒素酸化物、イオウ酸化物、PM等の汚染物質は、1960年代の日本の公害を超えるような状況です(写真3)。このような参考となる地域へも現地踏査やヒアリングに行き環境影響評価今回の仕事は、南部のインドとの国境からわずか3kmほど北に位置する平坦な亜熱帯地域が対象です。経済特区開発が予定されている南西の入口付近には小さな店(写真4)があります。その近くにある村の伝統的な寺の前に座って、地元の方に話を聞いたりもしました(写真5)。2013年10月から約60日間の1回目の現地調査では、ブータン側による環境調査が既に開始されていました。環境調査に取り組んでいたのはインド人の民間コンサルタントでした。この方とDHI職員とともに現地踏査を実施し、『JICA環境社会配慮ガイドライン』に則った環境影響評価報告書(案)を作成しました。2014年2月から約45日間の2回目の現地調査では、ブータン国の環境影響調査の審査機関でもある国家環境委員会(NEC)からの環境影響評価報告書(案)に関するコメントも踏まえて、追加の協働作業を行いました。また、DHI・NECの職員やブータン国工業局の職員などを対象に、写真4経済特区南西入口付近の小さな店写真5村の伝統的な寺052Civil Engineering Consultant VOL.274 January 2017