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特集交通手段?あなたは何で移動する??4都市交通でのシェアリングシステムの課題中村文彦NAKAMURA Fumihiko国立大学法人横浜国立大学理事・副学長/教授自動車や自転車の使用を共有することにより、必要な時に利用できるシェアリングシステムが世界の多くの都市で導入されている。一家に一台、一人に一台という考え方から、なぜシェアリングという考えが流行しているのだろうか。シェアリングの現状と課題を知る。近年、都市交通の中でシェアリングという言葉がよく鉄の混雑を緩和するため、個人所有の自転車からの転用いられるようになってきた。カーシェアリング、自転車換により駐輪場混雑を緩和するため等が、世界の多くシェアリング(シェアサイクル、シェアバイク、バイクシェの都市で自転車のシェアリング導入の一般的な理由とア等とも呼ばれる)、ライドシェアリングの3つの用語がして述べられているが、これらは大きく異なるベクトルその主流である。これらについて、これまでの経緯、我であることに注意が必要である。リヨンやパリの大規模が国の現状、今後の課題について、都市交通計画の立なシステムは、個人所有自転車からの転換は全く意識し場から、どのようにとらえていくべきか、考察を試みた。ておらず、むしろ、シェアリングを通して自転車の良さを認識した金銭的に余裕のある人たちが自転車を個人購自転車のシェアリング入することを推奨している。したがって、自転車の走行現在、世界の多くの都市で導入されている自転車の空間や駐輪スペースの整備にものすごく尽力している。シェアリングシステムは、基本的なサービスの仕組みがステーションの設置や料金システムも「誰のためのシス類似している。都市内に何箇所もの無人のステーションがあり、そこで自転車を借り、どこのステーションでも自転車を返却できる。2000年代前後から欧州を中心に普及が始まり、その後は欧州のみならず北米、豪州、そして中国等アジアにも普及している(写真1~3)。現在ではバリエーションが様々で、ステーションに自転車のラックがあるものやないもの、そもそもステーションを規定しないもの、自転車を借りる手続きおよび返す手続きにスマートフォンを活用するもの、支払いや手続きに公共交通用ICカードを用いるものもある(文献1)。現在自動車を利用している人を呼び込み、自動車利用を減らすため、地下写真1仏国・パリの自転車シェアリング「ヴェリブ」026Civil Engineering Consultant VOL.280 July 2018