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なく、航空レーザースキャナーが開発されたことで地上の精密な3次元情報を直接計測することも可能になった。さらに、水中部も計測可能なグリーンレーザーや5方向からの同時撮影を可能としたオブリークカメラ、ドローンに搭載した4Kカメラやレーザースキャナーなどの計測手法が普及しつつあり、目的に応じた撮影機材の選定やデータ取得が可能となっている。取得したデータは写真や点群データであるが、これらを処理する技術についても進展が目覚ましく、ノイズや草木等の点群を除去するフィルタリング技術の向上や、複視点の画像から3Dを再現するSfM(Structure from Motion:多視点画像からの3次元復元手法)ソフトを用いることにより、複数の単写真画像の合成から高精度な3次元モデルを作成することが容易になった。図3採用した衛星画像(本谷上流域)■衛星画像判読衛星画像判読による崩壊地調査では、広範囲を同時期に確認できるメリットがある。常に地球を周回しているので過去のアーカイブ画像により、任意時点での崩壊地の比較が容易にできる点も有効である。画像は解像度30cm程度のWorldView等もあるが、今回はアーカイブが豊富にある解像度1.5mの光学衛星SPOTを使用した。恵那山周辺における平成25年の出水前後のSPOT衛星画像を、図3赤枠に示す対象流域の図郭内で雲量10%以下、撮影角度15度以下の条件で出水前後の撮影画像を検索図4回転翼機の飛行軌跡と撮影位置した結果、平成25年5月13日と平成28年10月18日に調査範囲内の良好な画像が抽出できた。採用した衛星画像の撮影範囲を図3に示す。この2つの画像を入手し、調査範囲の拡大写真を基に、本谷上流域の平成25年に本谷10号堰堤を満砂させた土砂流出前後の崩壊地判読を行った。■航空機斜め写真撮影を活用し■た調査航空機による撮影では、回転翼機を利用して撮影箇所の連続斜め写真撮影を実施した。斜め写真撮影は、弊社で開発した登録商標PALS(Portable Aerial photographyand Locator System:携帯型斜め写真撮影システム)を使用し、連続シャッターによるオーバーラップ写真を撮影した。画像データはSfMを用いて3Dモデルを作成した(図6)。本手法は撮影した写真画像から特徴点を抽出し、その特徴点から対応点の画像マッチングを行い、撮影時のカメラCivil Engineering Consultant VOL.280 July 2018041