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OVERSEASRepublic of Guinea─ギニア共和国─掴みどころの無いギニアという国海外事情金指大地KANZASHI Daichi八千代エンジニヤリング株式会社国際事業本部/施設部/公共施設課ギニアという国にどういったイメージを思い浮かべるだろうか。シンプルに表現する方法を考えたが難しい。アフリカの貧しい国というイメージが先行しがちだが、それだけではない掴みどころの無さがある。現地人に「ギニアはどんな国か」と尋ねると、酸いも甘いも様々な答えがあり、決して満足してはいないが自分の国が好きなのだと感じられる。まだまだ経済成長の途上だが、今後どう変化していくか目が離せないギニアを紹介したい。首都コナクリギニア共和国はその名にもある西アフリカのギニア湾、通称象牙海岸に面する国家で日本の本州と同程度の国土を有する。西アフリカ沿岸国の多くの例に漏れず、首都であるコナクリ特別市は大西洋に面している。コナクリで観光名所とされる場所はあまり無いが、市中心部に巨大なモスクがありランドスケープとなっている。発展途上の都市にあって非常に壮大なモスクはまさしく圧巻だ。ギニアはムスリムの多い国であるが規律があまり厳しくなく、騒がしくしなければモスクへは誰でも入ることができる。もう一つの名所としてモスク近くにギニア唯一の国立博物館があるものの、悲しいことに10分程度で全て見終わってしまった。税収の少ないギニアにあっては公共施設を維持するのも一苦労であることを感じた。展示品はほとんど無かったが、撮影禁止と言われてしまったため外観のみ撮った。コナクリでは近年急速に高層の建物が増えてきているものの、その多くは建設途中のまま放置されている。運転資金の尽きた建設会社は次の収入が入るまで建設を中断してしまうため、建設スケジュールが読めない。何回訪れても全く様子の変わらない建物もあれば、安全性と品質に不安を感じるほどのスピードで建てられているものもある。仮囲いも不十分のため安全性の観点からは難があるが、これほど一般にオー写真1コナクリ市中心部の大モスク写真2閑散とした国立博物館048Civil Engineering Consultant VOL.280 July 2018