ブックタイトルConsultant280

ページ
52/78

このページは Consultant280 の電子ブックに掲載されている52ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

Consultant280

ブックを読む

Flash版でブックを開く

このブックはこの環境からは閲覧できません。

概要

Consultant280

写真6 20人が乗るマイクロバス写真7マムー州の高原都市練習をしているのだが、なかなかうまくできない。物価そのものは外国人には安くて現地人には高めだと感じるが、携帯電話は非常に普及しており、スマートフォンを数台持っている人もいる。1カ月の通話料はだいたい20,000~50,000 GNF(約150~300円)で、インターネットの通信料も、普通に仕事をする分には1カ月約500円と非常にリーズナブルである。摩訶不思議な車たちギニアではタクシーやマイクロバスが公共交通として使われている。発着所や時刻表のようなものは無いが、数多く街中を走っているため、流しで乗ることもできる。運賃も1km当り1,000 GNF(約10円)と申し分無い。しかし、問題は乗車人数である。通常タクシーに使われる乗用車の定員は4人であるが、ここギニアでは6~7人が当たり前のように乗っている。4人より少ないタクシーはまず見かけることがないことから、どうやら相乗りが通常のようだ。荷物も人数分が正しく納まるはずもなく、半開きのトランクをロープでくくりながらデコボコ道を走っている。更に不思議なのはせいぜい10人乗りが限界と思われるマイクロバスに、どう見ても20人以上が乗って移動している光景である。車自体も決して新しくはなく、日本人よりも遥かに体格の大きいギニア人がすし詰め状態で移動しているのを見ると、4WDのレンタカーに規定人数で乗っているのが申し訳無く思えてくる。物資の少ないギニアでは、使えるものはとにかく使い続けるという精神を感じる。安全面を考慮して公共タクシーには乗らないようにしていたが、機会があればぜひチャレンジしてみたい。内陸に足を踏み入れて渡航時のほとんどの期間をコナクリ市で過ごしたが、一度だけマムー州という地方を訪れたことがある。内陸部にある高原都市は空港が無いため車で移動するしかなく、コナクリ市からの幹線道路が1本しか整備されておらず、おまけに未舗装区間も多いため、通常でも約6時間かかる。今回は輸送用トラックがスタックして、その幹線道路が通行止めとなってしまい、実に10時間近くかけた大移動であった。夜7時頃にようやく到着したホテルは、電気がほぼ切れかけでシャワーも水のみで、何もすることができなかった。小さいレストランではメニューにあるものがほとんど無く、仕方なく油まみれのチキンとポテトを食して多難な1日を終えた。コナクリのインフラ事情が良いものに思えてきた。ところが翌朝目を覚ますと、夏の終わりにも関わらず、非常に涼しく澄んだ空気を全身に浴びることができた。緑に囲まれた山あいの景色も美しく、街もあまり開発されているわけではないが、きれいに整備されている印象を受けた。アクセスさえ改善されれば、避暑地としての潜在的資源は多いように思えた。ギニア人のドライバーは「もっと内陸にはたくさんの自然があって是非お勧めだ」と言っていた。半信半疑ではあったが、そこから先は未知の領域であり、仕事で行くのでなければ冒険心をくすぐられるところである。ギニア国の教育事情ギニアでは教育環境の改善が最重要課題の一つとされており、学校へ行くべき年齢の子どもに対して、とにかく教室が足りていないという現状がある。日本の無償資金協力プロジェクトの小中学校建設計画に関わって分かったことだが、既存050Civil Engineering Consultant VOL.280 July 2018