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写真8生徒過多の教室写真9トイレ職人の学校は通常どおりのカリキュラムが実施できておらず、午前と午後の2部制をとっているケースが多々ある。それでもなお教室が足りないため、規定人数以上の子どもがところ狭しと教室に詰め込まれており、定員50人の教室に対して100人以上が同時に授業を受けていることもあった。黒板の文字も判別できないほど室内も薄暗いが、目の良いギニア人の子どもにとっては不自由なく授業を受けられるようだ。このような中で授業を受けざるを得ない状況には心が痛むが、子どもたちは楽しそうに授業を受けている。ここにいる多くの子どもたちがギニアの将来を作っていく。その出発点である小中学校の教育環境の改善に関われたことを誇りに思う。もかなり激しくなるが、それ除けば西アフリカ諸国と比べて治安は悪くないと思う。「ニーハオ」と話しかけられることには慣れてしまったが、ギニア人は比較的気さくで穏やかな人が多い。一方、道路のど真ん中でサッカーに興じる青年たちは真剣そのものだ。ボールの威力も青年たちのエネルギーも侮れないため、近くで見たい気持ちを抑えて遠くの車窓から観戦することをお勧めする。最後に現地で発見した何とも興味深いトイレ事情の一旦に触れてみたい。一般家庭のトイレユニットは何と職人による手作りの既製品が普及しており、セメントと砂を混ぜわせてタイルで装飾されたものが道端で販売されている。形としても非常にレベルの高い精度であり、3分間クッキングのような軽快さで次々と製品を仕上げていく姿に驚くばかりであった。穏やかなようでいて時には激しく、雑多な街とは裏腹に意外と器用な人々と、今後どうなっていくか想像もつかないギニアには、徐々に目が離せなくなってくる魅力があった。垣間見た暮らしの一端ギニアは他のフランス語圏の西アフリカ諸国と比較して、社会主義体制が長く続いたことで民主化による発展が遅れている。定期的に行われる政治デモやストライキでは人々写真10路上サッカーCivil Engineering Consultant VOL.280 July 2018051