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日本プロジェクト産業協議会国土・未来プロジェクト研究会提言未来を拓くリーディング・プロジェクト3?提言プロジェクトの紹介?藤本貴也FUJIMOTO Takaya一般社団法人日本プロジェクト産業協議会/国土・未来プロジェクト研究会委員長公益財団法人日本道路交通情報センター副理事長■はじめにこれまで、第1回では「国土・未来プロジェクトの背景や目的」、第2回では「欧州先進インフラストラクチャー事情」について触れて参りました。最終回である今回は、我々「国土・未来プロジェクト研究会」が約1年半をかけ、20年、30年先を見越し、疲弊する地方の経済・社会・文化を活性化するために行った具体的な提言プロジェクトの一部を地域ごとにご紹介します。■提言プロジェクトの紹介北海道『青函マルチトンネル』は、食糧基地、エネルギー基地としての潜在力を有する北海道のボトルネックである津軽海峡に、将来の技術発展を見据え、貨物やエネルギーの輸送を担う新たな海底トンネルを建設するもので、本構想により、日本の大動脈となり得る北海道から本州、四国、九州間の全ての陸上物流ルートが完成します。事業の実現に向けては、トンネル延長の最短化(勾配1.2%⇒2%、54km⇒30km)や断面最小化(約3割縮小)などによる事業費の縮減と、通行料収入と電力等の託送収入を見込み、新会社による施設整備と運営を想定しています。これにより、札幌~東京間の距離がほぼ同じである福岡~東京間と同等のトラック輸送コストが期待できるのではないかと考えて図1青函マルチトンネルいます。(図1)また、『札幌都心からの高速道路(札幌北IC)と丘珠空港へのアクセス強化』は、2030年の北海道新幹線札幌延伸を迎える中、札幌駅へのアクセス強化が必要と考え、札幌中心部から札幌北ICへのアンダーパス建設によるアクセスの強化と、札幌から栄町に至る地下鉄東豊線を丘珠空港まで約1.3km延伸するものです。これにより、中心部からの高速ICへの乗り入れがスムーズになり、利便性の向上、積雪時の渋滞の解消等が期待できるのではないかと考えています。その他、道内数か所での「雪氷エネルギーを活用した大規模食料流通基地」や「室蘭港でのクルーズ船専用岸壁の整備」を提案しています。東北『福島の復興と再生』は、現在、国や自治体が福島原発周辺で進めるイノベーションコースト構想の推進をバックアップし、更に強化・推進することを念頭にしたもの052Civil Engineering Consultant VOL.280 July 2018