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図5涵養域の変化図6地下水流動図フ等を用いて視覚的に表示できる地下水情報管理システムを構築してきた。今後は、必要な地域の地下水位等高線図の作成も行えるようにする予定で、特に、GISを活用することで、様々な地下水情報と関連させてさらにわかりやすい資料を提供していく。また、熊本大学との共同研究事業として、地下水流動メカニズムの解明に取り組んできた。この研究では、熊本地域の水循環モデルに、最新の土地利用や、汚染負荷データを入力することによって、地下水流動による将来の汚染の変化等の「見える化」を図り、その成果を様々な地下水保全対策に活用していくことが可図7地盤断面図能となってきている。水循環モデルについては、最新の農水省作物統計や国土交通省土地利用メッシュデータなどをもとに、熊本地域の土地利用状況を把握・整理して入力することで、モデルの精度向上を図るとともに、涵養域面積の状況や涵養対策による地下水量の変化予測等を行い、今後の対策に活用できる。地下水質保全対策事業近年重要な課題となっている硝酸性窒素による地下水汚染については、肥料や家畜排せつ物の不適切処理が主な原因で、硝酸性窒素濃度は上昇傾向にある。このため、地質や地盤の学識者で構成される熊本地盤研究会と共同して地下水保全対策図の作成を始めた。熊本地盤研究会は長年にわたって数々の調査ボーリングの柱状図資料を収集データ化し、熊本地域の地質断面図を作成している。これらは熊本の地下の構造を「見える化」したもので貴重な成果である。地図情報や土図8冬季湛水地利用状況、地下水流動と水質データを重ねていくことで、影響の大きな地域を明確化し、自治体の硝酸性窒素対策計画の策定及び実施のための支援を行っている。018Civil Engineering Consultant VOL.281 October 2018