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写真3 溶結凝灰岩を加工した岩戸山古墳の石人(福岡県八女市)写真4 溶結凝灰岩を五ヶ瀬川が侵食した高千穂峡(宮崎県高千穂町)ば大野川は別府湾、五ヶ瀬川は日向灘、筑後川・菊池川・白川・緑川は有明海に注いでいます。そして大河は流域に地域文化を育んできました。・阿蘇の草原は全国一の規模を誇り、独特の生態系を構成し希少種も見られます。又、阿蘇の特産物である赤牛の放牧地としても有名です。・全国屈指の降水量は地下水となり、いたるところで湧水となります。熊本地域では蛇口から出る水は殆どが地下水です。・溶結凝灰岩は悠久の時を経て雨の浸食を受け、美しい渓谷や滝が存在しています。例えば、高千穂峡(宮崎県)、菊池渓谷(熊本県)、遊水峡(熊本県小国町)、原尻の滝(大分県)、鍋ヶ滝(熊本県)等です。・溶結凝灰岩が石材となり、石橋以外にも多種多様の石文化が育まれました。それらは、大分県岡城の石垣、福岡県八女市の石灯篭、奈良県橿原市植山古墳の石棺、大分県臼杵市の磨崖仏等です。石橋の分布は溶結凝灰岩の分布と重なります、それは重機などがなかった時代というのも理由の一つに挙げられますが、橋の必要な場所に石材となる溶結凝灰岩が豊富にあったからです。何よりも溶結凝灰岩は比較的やわらかく、細工が容易なのが特徴です。写真5 熊本地震により半壊した二俣福良渡の解体復元工事写真6維持管理がされず輪石が一部崩落し崩壊寸前の桑野橋(熊本県美里町)022Civil Engineering Consultant VOL.281 October 2018