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写真1黒四ダム、志の連鎖へ(平成29年6月18日撮影)写真2小樽港北防波堤、広井勇を慕いて(平成27年12月9日撮影)財政厳しい折、コスト削減に努めると共に財政投融資やPPP(官民連携)等の然るべき活用、更には新たな道路財源創設の検討深化が望まれますが、成長戦略の観点からの財政政策が必要不可欠です。金融政策と財政政策との連携により、グローバル経済とローカル経済の好循環による成長戦略の軌道に乗せることが肝要です。高まる建設コンサルタントの役割我々は多様で増大するインフラニーズに対応するため、ハード・ソフト両面におけるイノベーションを促進するとともに、直営からゼネコン請負、建設コンサルタント業務委託等への分業を図ってまいりました。少子高齢化・人口減少の時代において、建設コンサルタントは復興道路事業促進PPP等の経験を踏まえ、適切な役割分担の下、然るべくインフラ整備・保全をシェアすること、更には生産性革命や働き方改革を促進し、魅力的で持続可能な新3K(給与・休暇・希望)の産業・職場へ進化することが求められます。建設業は、現場毎に異なる一品受注生産であり、多様な入札契約方式を活用して適正な価格で受注し、質の良いインフラを将来世代に遺せることが肝要です。IT(情報技術)の活用によりi-ConstructionやCIM(Construction Information Modeling/Management)を推進することが求められ、設計から維持管理・更新まで上下流一貫したデザイン・コンセプトが肝要となり、川上に位置する建設コンサルタントの果たす役割は一層高まります。小樽港北防波堤に使用したコンクリートの「百年試験」による安全性・耐久性を念じた広井勇の様に、志高い矜持を持って進化されることを期待したい。官民連携の強化と経営力・技術力の向上建設コンサルタントは、インフラ整備・保全をシェアす写真3コペルニクス像、波蘭・フロムボルク市にて(平成30年2月22日撮影)るという重要且つ遣り甲斐のある産業ですが、若者や女性が入職を敬遠する職場となってきています。パートナーシップ精神で官民連携を強化しつつ、所謂「担い手三法」により正当な利益を上げて経営環境を改善し新3Kへの職場環境の改善を図ると共に、社会に貢献し地域社会と共に歩むことが求められます。また、目先の利益に囚われずに新たな価値を創造するため、経営と技術が不連続にならない様に協調しつつ、経営力と技術力の向上に努めることが求められます。現場こそが生産性向上と価値を創造し得るのであり、情が通い合うコミュニケーションの向上に努め、現場のイノベーションや創意工夫のインセンティブが働く様な柔軟かつ弾力的なマネジメントを期待します。時には地動説を唱えたコペルニクス的視野に立ち、希望溢れる全体俯瞰図を描いてみては如何でしょうか。Civil Engineering Consultant VOL.281 October 2018003