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宮崎美子MIYAZAKI Yoshikoプロフィール1958年熊本市出身。1982年熊本大学法文学部卒業。在学中の1980年にミノルタ一眼レフカメラのテレビCMに出演し、木陰でTシャツとGパンをはにかみながら脱いでビキニ姿になるという内容で大反響を呼ぶ。同年のTBSテレビ小説『元気です!』の主演で本格的女優デビュー。その後テレビ、映画、舞台とその活躍の幅を広げていった。お母さん役などの貴重な脇役として活躍する一方で“クイズの女王”と呼ばれるほどクイズ番組で好成績を挙げている。小型船舶、潜水士、中型二輪、漢字検定1級の資格を持ち、巌谷小波文芸賞を受賞。『生きものへの礼儀』(光文社2000年)、『宮崎美子のスッと漢字が書ける本』(ワニブックス2010年)などの著作がある。また、熊本市わくわく親善大使や高知県四万十大使。熊本が舞台にもなる2019年度N H K大河ドラマ『いだてん』に熊本出身のマラソン選手金栗四三のお母さん役(熊本弁)で出演予定。阿蘇放牧(阿蘇市)(写真:熊本県)はり、もっと自分の住んでる地域に関心を持たないと駄目ですね。自身が遭遇しないと防災意識は変わりません。ふるさとが「被災地」と呼ばれることになるとは思ってもいませんでした。地震のあと、熊本に帰る機会を以前よりも増やしました。それは年齢的なものがあるのかもしれませんが、やはり「何か恩返しができないものか」という気持ちからです。復興の速度は、地域や人により差ができています。実家の母は2日間くらい近所の中学校での避難生活のあと、水や電気が使えるようになった家に戻りました。しかし、未だに仮設住宅で暮らしている方もいらっしゃいます。この差が広がっていかなければいいと思います。子どもたちも、余震がなかなか収まらずに恐かっただろうし、いろいろと我慢していたと思います。それでも「頑張るぞ」というエネルギーに変えていけるように、周りの人たちが支えていかなければならないと思います。仕事柄、私が一番できることはとにかく熊本に目を向けてもらえるきっかけをつくっていくことです。今まで以上に「熊本」をアピールしつつ、とにかくいろいろな人に来てもらい、見てもらい、感想を述べてもらい、力を貸してもらう。熊本城の修復作業も、ぜひ沢山の方に見て欲しいポイントです。熊本城の周りには見学コースもできていて「今、こういう工事をしています」というところを見てもらうのは、とても良いことだと思っています。特に、子どもたちに復興していく様子をきちんと見せるのは、大人の責任なのかもしれません。熊本の人達は、「熊本城がとにかく残ってくれた」「何とか持ちこたえてくれた」というだけで、お城を中心に気持ちを合わせていくことができるんじゃないかと思います。震災のあと熊本に帰った時、熊本城の姿を見ると、すごく力が湧くような気がしました。まちの中心というだけではなく、人々の気持ちの中心になる。そのような存在にありがたさを感じます。Civil Engineering Consultant VOL.281 October 2018007