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写真4開業当時のとんねる横丁写真5 現在のとんねる横丁写真6「本田蒲鉾店」の作業場写真7 左右に横穴をもつ「本田蒲鉾店」作業場奥りには適している」という。■価値の創造と逞しさが融合するとんねる横丁とんねる横丁が観光ガイドブックやTVで取り上げられるようになったのは、1990年代後半~2000年代前半のようである。戦後半世紀以上が経ったからこそ、防空壕利用のとんねる横丁はただの市場ではなくなり、戦前から戦中、戦後を語る証としての価値を見出され、注目を浴びるようになったのであろう。とんねる横丁は、2016(平成28)年4月に認定された日本遺産「鎮守府横須賀・呉・佐世保・舞鶴~日本近代化の躍動を体感できるまち~」の構成資産の一部となっている。現地の紹介文には「焼け跡から復興を歩み始めた人々の逞しさを今に伝えている」と記されている。開業当時は全てが食堂だったとんねる横丁は、今では小売店が大半をしめている。防空壕であった過去を頭の隅におきつつ、戸尾市場街のとんねる横丁を体験しに出かけてみてはいかがだろう。<参考資料>1)『市場街の生活誌―佐世保市戸尾市場街をフィールドとして―』中野美菜2011年関西学院大学社会学部島村恭則ゼミ2)『ふるさと歴史めぐり(歴史教育副読本)』佐世保市教育委員会2010年3)『日本遺産「鎮守府横須賀・呉・佐世保・舞鶴」における佐世保市の構成文化財「海軍防備隊・警備隊砲台群『戸尾市場(とんねる横丁)』」紹介文佐世保市教育委員会2017年4)『文化財パンフレット無窮洞』佐世保市教育委員会2013年5)『教育勅語・御真影と奉安殿』祖谷敏行2018年3月郷土研究第45号佐世保市郷土研究所6)『図説佐世保・平戸・松浦・北松の歴史(長崎県の歴史シリーズ)』久村貞男・萩原博文監修2010年郷土出版社7)『地図でみる佐世保』平岡昭利1997年芸文堂8)『軍港都市佐世保の近代―ドイツ・キールとの比較を念頭に―』谷澤毅2011年長崎県立大学経済学部論文集第44巻第4号<取材協力・資料提供>1)佐世保市教育委員会文化財課2)無窮洞顕彰保存会3)有限会社本田蒲鉾店<図・写真提供>図1、写真3、4佐世保市教育委員会文化財課P30上、写真6山口佳織写真1、5細谷州次郎写真2徳武広太郎写真7塚本敏行Civil Engineering Consultant VOL.282 January 2019033