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Project 2 briefプロジェクト紹介浸水被害から村を守る3本目の日下川放水路トンネル前田義孝MAEDA Yoshitakaいであ株式会社大阪支社河川水工部部長久一博世HISAICHI Hiroseいであ株式会社中国支店河川水工部技師長本報告は、国土交通省四国地方整備局高知河川国道事務所で実施した、浸水被害から村を守るためのハード対策としての放水路トンネルの設計を紹介するものである。■はじめにくさかがわ日下川は、高知県日高村の中央位置図愛媛県日高村図1位置図香川県徳島県高知県仁淀川部を貫流し、一級河川仁淀川の河口より14.3kmの右岸に合流する延長11.7km、流域面積38km 2の河川である(図1)。仁淀川に合流する出口付近は左右岸の山が狭まり、川の流れは仁淀川に直角に合流するような地形をしている(図2)。この様な平面形状に加え、日下川沿いに形成された平野は、昭和21年12月に発生した南海地震で、仁淀川下流部一帯はかなりの地盤沈下が生じたが、日下川沖積地はそれをも上回る1.0~1.2mも沈下した。このように河川上流部が下流部に比べ低くなる低奥型地形と呼ばれ、この平野も仁淀川から離れるほど地盤が低くなる低奥型地形であることから1)、支川日下川の洪水は仁淀川への排水が困難で浸水被害が頻発している(図3、4、5)。このため、過去に2本の放水路(高知県・昭和36年完成、国・昭和57年完成)が整備された。しかしながら、平成26年8月の台風12号の出水では日高村で159戸が浸水し、またそれにより、国道33号の日高村~佐川町間が最大約18時間の通行止めや、JR土讃線の伊野駅~窪川日下川流域の地盤高標高図いげ神母樋門凡例標高(T.P.m)30.0~27.0~30.024.0~27.021.0~24.018.0~21.015.0~18.0~15.0すじちがい筋違橋日下川→日下川放水路?口戸梶川合流BB’派川日下川放水路日下川放水路おかばな岡花調整池いわめじ岩目地観測所(水位・雨量)とかじ戸梶川→うまごえ馬越調整池図2日下川流域図042Civil Engineering Consultant VOL.282 January 2019