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筋違橋仁淀川HWL(14.2k)日下川放水路?口戸梶川合流24 26神母樋門22 2420 22観測水位(H26T12)地盤高観測水位(H26T12)現況最深河床高地盤高8.50上8.00流現況7.50最深河床高7.00距離(km)8.50 8.00 7.50 7.00距離(km)6.506.50浸水位(平成26年台風12号)日下川日下川→6.005.505.004.504.003.503.006.005.505.004.504.003.503.002.50B―B’2.002.50 2.001.501.501.001.0018 2016 18標高(T.P.m)標高(T.P.m)14 1612 1410 120.50下流0.00100.50 0.00図3地形縦断図(A―A’)3530工場国道33号JR土讃線観測水位(H26T12)地盤高現況最深河床高標高(T.P.m)2520トマト集荷場トマトビニールハウス8.50 8.00 7.50浸水位距離(km)(平成26年台風12号)7.0015左岸日下川右岸1000.10.20.30.40.50.60.70.80.911.11.2距離(km)図4地形横断図(B―B’)至JR佐川駅至JR高知駅図5 JR土讃線軌道敷の浸水状況駅間が約70時間の運休になるなど交通網が遮断され甚大な被害となった。これを受けた内水解析では、床上浸水対策特別緊急事業の採択に向けて、日下川の河道改修や、仁淀川合流点付近の日下川への排水機場設置などの複数の代替案比較による計画段階評価を行った。そして、内水処理施設は複数の評価軸に基づく計画段階評価により放水路トンネルを選定した。平成27年3月に「仁淀川床上浸水対策特別緊急事業(日下川)」が採択され、予備設計では放水路ルートや各種構造物形状について比較検討し、最適案を抽出した。詳細設計では、日下川新規放水路は計画最大流量130m 3 /s、放水路トンネル延長5.1km、トンネル内径は直径7.0mの規模で各種構造物を設計した。完成すればトンネル内に貯水する「首都圏外郭放水路」などは除き、国内最長の放水路トンネルとなる。■ルート上の地質呑口部から吐口部に至る地層は、プレートテクトニクス理論を裏付けるように、海洋プレートが大陸プレートの下に、1年に数cmから10cm程度のゆっくりした速度で潜り込む際に、海洋プレート上の海洋地殻が大陸プレートにかさぶたのように付着した地層(付加体)となっている(図6、7)。したがってルート上の地質は、海域で形成された堆積物としてサンゴなどの化石からできた石灰岩や、海に棲むプランクトンが堆積してできたチャートなどを主体とした、とても複雑な地層を形成している。ちなみに、日高村の西隣に位置する佐川町立佐川地質館には、日本初の動く「半球型プレートテクトニクス模型」があり、いろいろな角度から高知県の地形や周辺の地質をわかりやすく解説している。Civil Engineering Consultant VOL.282 January 2019043