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写真3那覇バスターミナルビル図2再開発整備区域図月1日から運用が開始された。「カフーナ旭橋」とはA~Eの5つの街区に分けて整備が進められていた複合施設の総称である。A街区は、那覇バスターミナルの老朽化によって建て替えられた施設で、那覇バスターミナルも入居し、地下がバスの駐車場、1階がバスの乗降場である。那覇空港からゆいレールに乗って来た観光客がバスに乗り継ぐ中継地になるため、那覇の玄関口として、旭橋駅からペデストリアンデッキで繋いだ2階にエントランスを、そしてオーパ等の商業施設を2~3階に配置している。4~6階には沖縄県立図書館やグッジョブセンター等が入居し、オフィスや駐車場等も計画された。このことで事務所、公共公益施設、商業施設等を複合させ、那覇バスターミナルを活かした交通結節点の形成を図っている。まちの再生がいよいよ始まる。那覇バスターミナルビルの基礎工事中に、沖縄県営鉄道那覇駅跡の遺構が発見されている。それは転車台と2つの車両点検ピットと推定されるもので、2015(平成27)年度末に発掘調査が行われた。車両の方向を変える直径約8mの転車台は赤煉瓦で造られ、中心には回転軸として使われていたらしい楕円形の石灰岩がある。また、機関車の車両点検ピットの一部とみられる2つの遺構は、それぞれ赤煉瓦造りの横1.5m縦8mほどの長方形で、内側に作業場のようなくぼみの跡が確認された。機関庫内の車両修理施設だったようである。このうち転車台は、那覇バスターミナルビル西側のゆいレール旭橋駅へ続くデッキ脇の「交通広場」に移設展示歩行者デッキ図3事務所グッジョブセンター商業施設観光支援施設那覇バスターミナルビル断面図される予定だ。歴史を物語る遺構は、まちの再生の始まりにふさわしい展示となるであろう。(文塚本敏行)<取材協力>1)旭橋都市再開発株式会社県立図書館商業施設バスターミナル(乗降場、待合室、営業所)バスターミナル(駐機場)<参考資料>1)パンフレット『人と街未来の創造モノレール旭橋駅周辺地区第一種市街地再開発事業』旭橋都市再開発株式会社2017.32)パンフレット『埋蔵文化財発掘調査概要沖縄県営鉄道那覇駅跡』那覇市/旭橋都市再開発株式会社2016.53)「琉球新報Styleホームページ」(https://ryukyushimpo.jp/style/article/entry-805689.html)<図・写真提供>図1、写真3塚本敏行図2、3、写真2、5旭橋都市再開発株式会社写真1『写真集那覇百年のあゆみ』より那覇市歴史博物館提供写真4有賀圭司写真4 那覇バスターミナルの乗り場写真5発見された転車台遺構駐車場断面イメージ図Civil Engineering Consultant VOL.282 January 2019047