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特集1土土木技術者の姿木技術者の原像?古代の「土木」と「技術者」?広瀬伸HIROSE Shin水土文化研究家稲作文化の歴史は古代から始まる。農業の中で人々は古墳やため池を建設する土木技術を獲得し、仏教思想が伝来すると僧侶たちも土木事業に関与した。古代日本の土木技術はどのようなものだったのか。そしてその技術を持っていたのはどのような人々だったのだろうか。“連綿たる系譜”という幻想司馬遼太郎の『街道をゆく』は「湖西のみち」に始まる。滋賀県大津市の比叡山東麓は、琵琶湖に臨む門前あのう町、石積みで有名な穴太衆の本拠でもある。くろくわしがのたかあなほ司馬は言う。「穴太の黒鍬」は、伝説の「志賀高穴穂かんがいの宮」などの造営に携わり、技術は「地元の灌漑工事にも生かされ、戦国期にはふたたび活躍時代に入って諸国の城造りにやとわれ」、「なおこの古色を帯びた北小松の漁港設備や溝に生かされ」たと。ファンタジーだが、そんな系譜は幻想にすぎない。写真1数段の高い墳丘で造られた五色塚古墳(神戸市)012Civil Engineering Consultant VOL.283 April 2019