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優秀賞[撮影者のコメント]「交差点模様」栗原正隆大阪府(撮影地:滋賀県大津市浜大津)この浜大津駅前交差点は、交通量が多い駅前の道路交差点上に京阪電鉄石山坂本線・京津線の軌道が重なり、電車が道路交差点内を4方向に行き交うというカオスな交差点です。併用軌道が大好物の私のような路面電車ファンなら、いつまで見ていても飽きない光景。道路の直交に無理やり合わせた回転半径の小さな京津線軌道の90度カーブのエグさも強烈ですが、上から見ると、まるで地上絵?みたいな幾何学模様にも見えてくる道路に描かれた「道路標示」も美しい。けいしんせん講評路面電車が4方向に進むこの交差点では、軌道をうまく避けて自動車が行きかう必要もあり、路面上の標識が運転の手助けとなりますが、それがまた「地上絵」のようにも見えてユニークなシーンが現れています。(宇於﨑審査委員長)白と銀の線が交差点に車と電車のそれぞれを導きます。先に白い線が見えた人は車好き、銀色なら電車好き。土木施設版ルビンの壷ともいえそうです。地元の人でも入り込むには油断できない空間のようにも思えます。(知野審査委員)市電の軌道と道路の標示、さらに建物の影という異なる秩序を持つレイヤーにあるラインが、幻想的な色調とともにグラフィカルに表現されています。水色の車両を登場させたことで、見る者を現実の世界に踏みとどまらせています。(八馬審査委員)4方向に行き交う路面電車。欲を言えば交差点内の幾何学模様をしっかり残して、車と歩行者も少し画面に入れれば、また違った臨場感が伝わってきます。とても興味深いアングルで撮られた、路面の美しさが表現されています。(初芝審査委員)道路交差点内を行きかう「軌道」と、幾何学模様にも見えてくる道路に描かれた「道路標示」。一見、カオスのように見えますが、道路標識が秩序を導き、不思議な空間を形成しています。(野崎審査委員)062Civil Engineering Consultant VOL.283 April 2019