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034 Civil Engineering Consultant VOL.286 January 2020ま』というキャッチコピーがあり、年間降水量は図1に示すように中国地方の他の4県と比べても非常に少ないのです。平成30 年7月豪雨では、3日間で年間降水量の約3割に相当する約300mmを観測しました。この降雨によって、高梁川水系小田川及びその派川の堤防決壊へと繋がり、甚大な浸水被害を受けるに至ったものです。写真3は真備町地区の排水状況です。発災後、国土交通省に設置されたTEC-FORCE(緊急災害対策派遣隊)によって、7月8日からポンプ車23台による24時間体制の排水■ 浸水深4.2m の豪雨災害平成30 年7月豪雨災害は、西日本を中心に河川の氾濫や浸水、土砂災害を引き起こし、全国における死者が200人を超える大惨事になりました。とりわけ、岡山県倉敷市真備町地区における被害は甚大でした。浸水面積は真備町地区の約3割の1,200ha、死者51人、全半壊住宅約5,500戸という今までにない被害を受けました。本地区の下水処理を行っている真備浄化センターも甚大な被害を受けました。浄化センターの7月7日時点の浸水状況を写真1に示します。写真2に示すように地盤面から4.2mの高さまで浸水したことにより、下水処理場内のほとんどの処理施設や機械・電気設備は水没してしまい、下水処理場の機能は完全に停止しました。今回当社が真備浄化センターの災害復旧支援業務に携わり、倉敷市をはじめ関係者ととともに早期復旧に邁進した事例を報告いたします。■ 倉敷市の気象概況と被災直後の状況倉敷市の年間平均降水量は約1,160mm(平成26~30年の5年間)です。岡山県は『晴れの国おかや平成30年7月豪雨による下水処理場被害に関する早期復旧事例プロジェクト紹介Project brief 1株式会社東京設計事務所関西支社施設グループ機械・電気チーム奥嶋 厚次OKUJIMA Kouji写真1 真備浄化センター全体浸水状況写真2 センター内施設の浸水深さ真備浄化センター汚泥処理棟浸水深4.2m