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Consultant286

036 Civil Engineering Consultant VOL.286 January 2020に送水し、その後自然流下にてオキシデーションディッチ及び最終沈殿池(両施設とも機械・電気設備は停止)を通過させました。これは、容量が大きい施設に汚水を通過させることで、必要最小限の沈殿効果を期待した対策となります。この沈殿処理後、汎用的で調達性のよい固形塩素剤により消毒処理を行った後、小田川に放流しました。また、同日中に、写真5に示す可搬式発電機で電源を確保し、既存施設の水中ポンプを稼働させ、汚水の揚水を可搬式エンジンポンプから切り替えました。下水処理場の早期復旧に向けて、重要なポイントは以下となります。・ 発災直後の緊急調査による被災状況の確認は重要ですが、その前段として、安全に災害復旧活動を実施するための緊急点検が大切となります。・ 緊急調査においては事前に復旧優先度を設定した上で、必要な調査を、安全を確保できる範囲で実施することが重要です。・ 揚水機能、消毒機能を早期に復旧することを目的として、平時より可搬式エンジンポンプ、可搬式発電機、固形塩素剤の3点を最低限常備しておくことが重要です。・ 発災時等の有事に備え、下水道BCP(事業継続計画)の作成と訓練、支援協力体制の構築(協定等)が重要です。・ 暫定復旧から始まり、応急仮復旧、応急本復旧、本復旧と段階ごとに目標水質や復旧方法等を事前に検討し、関係者に周知しておくことが重要です。当社では、倉敷市から災害復旧支援要請を受けた7月10日に社内施設要求機能被災状況復旧優先度優先度A 優先度B処理場揚水機能浸水、水没〇消毒機能浸水、水没〇沈殿機能浸水、水没〇必要最小限の機能〇脱水機能浸水、水没〇その他水処理・汚泥処理機能浸水、水没〇汚泥貯留機能〇表2 真備浄化センター被害状況と復旧優先度写真4 可搬式エンジンポンプ写真5 可搬式発電機分水槽