日本の土木遺産

箱根旧街道石畳
箱根旧街道腰巻地区の石畳
■ 箱根旧街道腰巻地区の石畳

古い石畳街道「箱根旧街道石畳」

杉並木とともに続く石畳の箱根旧街道
■ 杉並木とともに続く石畳の箱根旧街道

「箱根の山は天下の険」と謡われた箱根旧街道は、小田原宿から三島宿までの約8里(32km)に及ぶ江戸時代に東海道随一の難所とされた街道である。ここを歩いた多くの先人達の足音と息使いが色濃く残る、風情ある石畳の道である。
現在の箱根旧街道の石畳は、静岡県三島市の箱根山中に合わせて約2kmの区間が、市の石畳整備事業により、願合寺・腰巻・浅間平・上長坂・笹原の5地区が保存されている。この古い石畳街道は、2004年10月に国指定史跡とされた。
弥次さん喜多さんで親しまれている江戸時代後期に書かれた十返舎一九の『東海道中膝栗毛』には、小田原宿から箱根宿までの行程の一部が描かれ、そこには箱根八里は敷いた石がごろごろした凹凸の多い坂道で、その石は踏めど叩けどびくともしない堅い石道として語られている。
現存している石畳も凹凸があり多少の歩き辛さはあるが、両側を鬱蒼とした杉並木で覆われていたり、富士山の眺望が楽しめたりと爽快な気持ちで散策することができる。また、急勾配の箇所が多く、峠越えの大変さが分かる。この石畳のルートは、現在の国道1号と随所で交差、併走している。

【アクセス】
JR小田原駅より小田急小田原線の箱根湯本駅で箱根登山バスに乗車し「旧街道石畳バス停」で下車。

【地図】
googleマップで箱根旧街道石畳の位置を確認する

「Consultant」234号
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