世界の土木遺産

エーテランキラン大橋(フィンランド、ピュハヨキ)
重厚感漂う切石積みの木製方杖橋
■ 重厚感漂う切石積みの木製方杖橋

フィンランド最古の現役木橋「エーテランキラン大橋」

ボスニア湾を目指すピュハ川。左下がエーテランキラン大橋
■ ボスニア湾を目指すピュハ川。
左下がエーテランキラン大橋

エーテランキラン大橋は、フィンランド中西部に位置する人口3,400人のピュハヨキにあり、当地を流れる「聖なる川」を意味するピュハ川に架かるフィンランド国内最古の木橋である。
エーテランキラン大橋は、それまでピュハ川に架かっていた古い木橋に代わって1837年に建設された4連の木製方杖橋で、橋長は77.5mである。現在は重量制限をしているものの、170年以上も利用されている現役である。
フィンランドは、12世紀からスウェーデン領に属しており、16世紀までの交通といえば河川を利用したものが主流であった。17世紀、スウェーデン王グスタフ2世アドルフの頃に、道路整備が進み、ボスニア湾を周回してスウェーデンの首都であるストックホルムまでの道路が整備された。その際にピュハ川を渡る木橋が、ここピュハヨキに建設されたと言われている。
1963年までボスニア湾沿いのコッコラとオウルの二都市を結ぶ国道8号線の一部であったが、バイパス整備とともに地方道路の一部となった。1982年にはフィンランド道路庁の博物対象建造物に指定され、国内の歴史文化的に重要な建造物として、ピュハヨキの名所のひとつとなっている。

【アクセス】
首都ヘルシンキより航空機でオウルへ。ピュハヨキへは車で国道4,8号をボスニア湾沿いに約100km南下。

【地図】
googleマップでエーテランキラン大橋の位置を確認する

「Consultant」242号

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