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UR柏豊四季団地内のサービス付き高齢者向け住宅◇イメージ図図3 UR柏豊四季台団地内のサービス付き高齢者向け住宅被災地でのコミュニティケア型仮設住宅地の取り組み●コミュニティケア型仮設住宅地柏モデルに取り組みはじめた直後、東日本大震災が発生した。仮設住宅では柏モデルが有効と考え、幾つかの自治体等に提案を行った。そして、岩手県釜石市平田地区および岩手県遠野市において、コミュニティケア型仮設住宅地が実現されることとなった。コミュニティケア型仮設住宅地とは、緊急避難や応急措置としての仮設住居を提供するということだけにとどまらず、家を流され、家族や友人を失った被災者が閉じこもることなく、再び生きがいを見つけ、元の生活のリズムを取り戻せるような住まいとケア、そして生活に必要な機能が一体的に整備されたものである。いわばAging in Placeを実現する仮設市街地のデザインである。この岩手県釜石市平田地区は、中心市街から6kmほど離サービス付き高齢者向け住宅自立棟介護棟小規模多機能在宅療養主治医24H訪問介護支援診療所診療所24H訪問看護居宅介護地域包括地域交流薬局支援センタースペース1、見守りやすいように、共助(コミュニティケア)が生まれるように、ケアゾーンを設定(=サービス付き高齢者向け住宅)3、サポートセンター(見守り、生活支援サービス)、診療所(週3日)、24時間在宅ケアの拠点、子育て支援の拠点を整備5、商業者、医療・福祉関係者、自治会、行政等で協議会を立上げ地域課題共有と役割分担6坪9坪12坪計(戸)ケアゾーン15301560子育てゾーン1010一般ゾーン477647170計(戸)62 11662240図4釜石市平田地区のコミュニティケア型仮設住宅れた運動公園であった敷地である。釜石市にて最後に建設された仮設住宅であり、立地の不便さから建設当初は人気のない仮設住宅であった。●?コミュニティケア型仮設住宅のポイント1つ目は、仮設住宅地内にケアゾーンを設定することにより、日中コミュニティ内で生活子育てする高齢者や障害者が顔を合支援施設わせ、声を掛けやすいようにゾーニングした。2つ目は、ウッドデッキを設けて住宅と拠点施設とをつなぐバリアフリー化(株)学研ココファン作成を図った。また玄関を向い合せにして路地をつくり、天井に屋根をかけて住民の交流が生まれやすい空間づくりを行っている。3つ目は、後述のとおり厚生労働省が設置するサポートセンターを併設し、24時間365日の介護の拠点とした。4つ目は、地域内の公園の整備や被災した商店を仮設店舗として併設したり、中心市街と仮設住宅を結ぶ路線バスの停留所を設けるなど利便性を向上させている。5つ目として、仮設住宅内で自治組デザインの5つのポイント2、ウッドデッキでバリアフリー化し、各種機能をウッドデッキと繋ぐ。住棟を向い合せにし、屋根をかけて、ご近所付き合いの促進(路地)4、路線バスの停留所を設置。学校、病院へのアクセスを確保。被災した商店街を配置し生活に必要な機能を充実ケアゾーンの高齢化率は約60%(空き室は60戸中1戸)008Civil Engineering Consultant VOL.263 April 2014