ブックタイトルConsultant_263

ページ
24/88

このページは Consultant_263 の電子ブックに掲載されている24ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

Consultant_263

ブックを読む

Flash版でブックを開く

このブックはこの環境からは閲覧できません。

概要

Consultant_263

特集超高齢社会?岩手三陸を舞台に?5漁業のものがたりを発信し産業構造を変える瀧澤英喜TAKISAWA Eiki三陸漁業生産組合組合長理事世界三大漁場の一つ「三陸漁場」。恵まれた漁場を目前に有しながら、漁業者の高齢化など諸問題に加えて、震災による壊滅的な被害により地元の漁業環境は危機的状況に陥った。そうした中、新たな漁業モデルの構築、地域の再生に向けた力強い取組が進められている。漁業が抱えていた諸問題岩手県の漁業生産環境は、東日本大震災による津波被災前から構造的欠陥に悩まされ、漁業者の高齢化も過度に進み、産業が年々衰退していく危険な状況に直面していました。今回の津波による水産現場の壊滅的被害は、以前から幾多の問題を抱えていた漁業の現場に絶望的なまでの諦め感を生み、地域崩壊への口火が切られたような惨状です。その様な状況にありながらも、漁業の未来や地域の行く末を絶対に諦めるわけにはいかないと、絶望の淵を彷徨い続けた漁業者が互いに手を取り合い、漁業に夢をつむぎ続けるために、瓦礫の中からこの組合が小さな産声をあげました。被災前から地域活性化事業に着手このチームは被災前から、強い漁業と愛着を持ってもらえる生産環境を作るために、国、岩手県、観光事業者、三陸鉄道、ネット直売事業者などとの連携を図りながら、多くの先導的取組を積極的に行っていました。内閣官房「地方の元気再生事業」を活用した取組では、漁船にライブカメラを設置し、インターネットで壮大な操業風景をライブ中継。今、まさに三陸漁場で漁業者が悪戦苦闘しながら繰り広げている水揚げのその瞬間を、全国のお客様と共有すると共に、目の前で獲れたその魚を船上からオークションに出品し、翌日にはご自宅に届けられるという、消費者も産地に興奮できる新しい取組により、全国の注目をさらいました。写真1?壊滅的な被害を受けた浜写真2 ?何も無い中で立ち上がる仲間022Civil Engineering Consultant VOL.263 April 2014