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Project 1 briefプロジェクト紹介超音波ドップラー式多層流速計(ADCP)を活用した新たなアユ流下仔魚数推定方法江口憲EGUCHI Tadashi株式会社エイト日本技術開発地球環境・エネルギー事業部技師の方法には、1総流下仔魚数の多■はじめにて海へと下り、海で餌を食べ成長032Civil Engineering Consultant VOL.263 April 2014河川で営まれる漁業では、サケ類やフナ、モクズガニといった様々な魚介類が水揚げされています。その中で高い漁獲割合を占めるのがアユです。アユは一生の中で川と海を行き来します。秋に川で産卵されふかしぎょ孵化した仔魚は、川の流れに乗っし、春先に再び川へと遡上してきます。川に遡上したアユは川藻を食べ成長し、秋に産卵して次世代にバトンを繋ぐという生涯を送ります。このアユを水産資源と捉え、アユ仔魚の総流下量から翌年の遡上量を推定することなどを目的に、全国で「流下仔魚調査」が実施されてきました。これまでの流下仔魚調査の多くは、ある河川横断面で流れ下ってきた仔魚を捕獲し、その結果と流量を仔魚の流下期間に引き伸ばし、その年の総流下仔魚数として推定寡を左右する流量測定が詳細に行われていない、2仔魚の流下期間への引き伸ばしがアユの流下生態に即していないという課題がありました。本稿では、この課題を克服し、より精度の高い総流下仔魚量を推定するための試みとして、1超音波ドップラー式多層流速計(ADCP;Acoustic Doppler Current Profiler)による詳細な流量測定、2歪正規分布を用いた総流下仔魚量の推定を行った、新たな調査方法について記述します。■従来の流量の測定方法その年のアユ総流下仔魚数は、流下仔魚調査により捕獲されたアするものでした。こ写真1電磁流速計ユの数を流下期間(時間)及び流量図1これまでのアユ流下仔魚調査における流速計測と流量算出のイメージ