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載荷荷重載荷荷重たが、RC床版としては設計荷重の5315315300スタッドφ22×150300D19スタッドφ22×100D19スタッドφ22×100倍以上の耐荷力を有していた(写真2)。CASE-3は、19t付近で床版の下面にひび割れが発生し、荷重が60t埋込鋼板D19D19到達後に、押し抜きせん断破壊と判1111断できる、コンクリートのはく落や急激な荷重低下が確認された。(単位:mm)(単位:mm)これらの結果より、CASE-1の床版32595016003253259501600325は大型旅客機を支える構造として十(a)CASE-1(b)CASE-3分な安全性を持っていること、さら図5載荷試験の供試体に床版下面の埋込鋼板は、RC床版の脆性破壊(ガラスに代表される変め、初めに床版厚と主桁間隔を検討した。また、大型旅客機を対象としたRC床版の耐久性を確認した研究等が無いため、航空機の年間発着回数と輪荷重より、床版の疲労耐久性を推定した。さらに、床版に埋込まれた鋼桁とコンクリートの接触面に、大きな輪荷重による応力集中が懸念されるため、床版下面に型枠を兼用した埋込鋼板を設けた。これらの効果や力学的な機能については、コンクリートのひび割れ発生が評価できるFEMモデルによって検証(図3)した。●活荷重たわみの抑制構造高が制約された誘導路橋で、活荷重たわみの要求性能を満足させることは、一般的な道路橋の主桁(梁)構造では困難であった。特に、大型旅客機の後輪荷重が、誘導路中心部の幅約11mに集中するため、荷重の分配効率が低い。そこで、主桁剛性が高く、桁高を低く設定できる合成床版橋タイプを基本構造とした。従来の設計手法による格子解析(梁理論)では、大条件とした最適寸法を検討(図4)した。■床版の室内載荷実験大型旅客機の1輪(タイヤ)当り39tという大きな荷重が作用した場合、コンクリートや鋼材の非線形特性(応力-ひずみ関係が直線比例しない性状)や予期しない応力集中で、RC床版の耐荷性能が設計値より低下する可能性があった。そこで、実物大の床版による載荷実験を行った。供試体の構造概要を図5に示している。前述した型枠兼用の埋込鋼板の効果を確認するため、CASE-1(誘導路橋の実橋タイプ)とCASE-3(従来の道路橋タイプ)を比較した(図6)。供試体には、大型旅客機のタイヤを模した載荷板(475×315mm)を床版支間の中央に配置し、荷重を斬増させた。CASE-1は、60t付近で床版の下側にひび割れが発生し200CASE1150CASE3CASE3解析値形の小さいうちに壊れる現象)に対して有効であることが確認できた。■B777による実橋検証次に、誘導路の走行頻度が高い旅客機(B777-300ER、重量170t)で、誘導路橋の実機載荷試験を実施した(写真3)。今回の実橋検証は床版や鋼桁の応力状態、活荷重たわみを計測して、設計計算やFEM解析の妥当性の確認、さらに将来の維持管理の基準値を設定することが目的であった。床版内部の鉄筋、コンクリートや鋼主桁には、供用開始後のモニタリングに必要なひずみゲージや温度センサー等が設置されている。これらは、旅客機が誘導路橋を走行した時に、後輪(メインギア)が通過する床版の応力状態(図7)や主桁のたわみ量を計測するシステムである。100型旅客機の集中荷重によるたわみ性状が正確に把握できないため、コ50ンクリート材料、鉄筋・鋼材を実橋0に即してモデル化した3次元FEM解析を行い、活荷重たわみを制約0 -5 -10 -15変位(mm)図6荷重?変位関係(CASE-1、CASE-3)写真2床版(CASE-1)の破壊状況150031191500320荷重(トン)