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平成19年に岩手県知事を辞めてからは岩手県よりも他県の地域づくりを積極的に見たり、講演活動を行っていました。そんな折、東日大震災が起こりました。震災直後は地元の人達が茫然自失だったので、元気を付けるために、雑誌に寄稿したり、テレビに出たりして話をしていました。少し落ち着いてきた今は、色々な相談を持ちかけられているので、地元に行く機会が多くなっています。震災以降、そのようにして地元の人達を後押しして来たつもりです。働く場所が限られている岩手三陸は、もともと高齢化が進んでいました。そして震災によって、それがより加速したことは間違いありません。高齢化問題は社会保障などに集約化され、その中でも医療福祉に関係します。医療サービスの方法も大事ですが、予防にもしっかり取り組み、まだまだ元気で社会的にも活躍したいと思っている高齢者達をできるだけ地域で活用していくことが大切です。また、園児と高齢者の交流はとても良く、特に高齢者は生き生きして来ます。知事時代には、保育所と高齢者向け施設を一緒に建設し、両者が交流できるようなこともしました。また、岩手独自の価値を追求していました。物事の価値観を統一してしまうと大都市には勝てないので、「岩手なりの物差しを持とう」と行動して来たのです。そうしないと、皆同じような地域になってしまいます。今は東京よりも地方の高齢化が目立っていますが、地方はしばらくすると高齢者が亡くなり、人口としてはかなり減りますが、比率として少し若返ります。むしろ若返りが途中で図られるだけ、立ち直りが早いと思います。岩手三陸は、これから若い人たちに的を絞って大きな県土づくりをしていく必要があると思います。岩手三陸の産業の中心は漁業です。格好の漁場を抱えていますから。しかし、ノルウェーのような資源管理の仕組みがきちんと出来上がっていないことが課題の一つです。この際思い切超高齢社会岩手独自の物差しで004Civil Engineering Consultant VOL.263 April 2014