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特別賞「地下神殿」平野昌子神奈川県(撮影地:埼玉県春日部市)[撮影者のコメント]首都圏外郭放水路は、あふれそうになった中小河川の洪水を地下に取り込み、地下50mを貫く総延長6.3kmのトンネルを通して江戸川に流す世界最大級の地下水路です。日本の土木技術のレベルの高さに感動するとともに、ゲリラ豪雨や台風から見えない所で暮らしを守ってくれている土木施設に改めて感謝の気持ちでいっぱいになりました。講評地下の日常生活空間を曲面で映し出すことで、パルテノン神殿のような雰囲気を醸し出し、天井が闇の中に溶け込んで星が輝く夜空に柱が際限無く伸びる、日常生活の場が神殿になり、人の姿もなぜか戸惑いを見せているように見えるのも面白いです。「アーチ型の沈下橋」高知県雪本信彰(撮影地:高知県吾川郡仁淀川町久喜)[撮影者のコメント]昭和10年建設の沈下橋。高知県内に現存する沈下橋では最古といいます。岩盤をコンクリートで補強し、アーチ型の桁を架けているのが珍しく、気に入っているところです。ここは川幅が狭くなっており、その分、流れが激しくなるため、それに耐えうるアーチ構造にしたそうです。周辺の岩に甌穴も見られます。今も地域の生活道として利用しています。欄干のない橋を普通車がすいすい渡っていきます。久喜橋ができるまでは少し上流に船の渡しがあったそうですが、周辺はのどかな山の風景です。川釣りのポイントでもあります。講評大自然の秘境の中にある対岸の丸い岩石を食べようとして、巨大な灰色の体を持つ物体が触角を伸ばしているように見え、そんなことにはまったく関係なく、橋を渡る青い軽トラックが向かう先には何かあるのか、自然と生活の空想が膨らむ作品です。064Civil Engineering Consultant VOL.263 April 2014