ブックタイトルConsultant_264

ページ
22/66

このページは Consultant_264 の電子ブックに掲載されている22ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

Consultant_264

ブックを読む

Flash版でブックを開く

このブックはこの環境からは閲覧できません。

概要

Consultant_264

写真1ジャンクション整備前写真2ジャンクション整備後再開発ビルの建設を急いだ。平成21年4月、再開発事業全体の完了から約4年先行して最初の再開発ビル「プリズムタワー」が完成し、仮住まい期間の短縮に貢献した。再開発の採算の確保では、立体道路制度を活用して重複利用区域を定め、道路部分も建築敷地に編入し床の拡大を図った。また、再開発を考慮した道路線形としてオープンスペースを生み出し、広場や公園が配置される空間を生み出した。目黒区はこのスペースも活用し、平成19年3月策定した「大橋一丁目周辺地区整備計画」に基づき18の施策を展開した。中でも、再開発ビル内に配置された目黒区の地区サービス事務所、図書館等の公共公益施設と2つのビルから直接出入り可能な目黒天空庭園は、当再開発地区の魅力度アップに大きく寄与している。この後、ジャンクション、再開発、公園それぞれが設計・施工へと急ピッチで進んで行く。各段階で最新の技術と工夫が凝らされてきたが、特に公園や屋上緑化の分野では、国土交通大臣賞や環境大臣賞を受賞するなど、高い評価を受けている。活用されている。これら天空庭園等の緑化は、東京大学教養学部の緑地や代々木公園などの周辺の緑を結び、地域を多様な生物が行き交うエコロジカルネットワークの核を、高速道路が果たし得るという画期的な事例となっている。●都市機能複合再開発ビル(店舗、図書館等公共公益施設を格納)と一体化した都市公園として、周辺の景観・まち並みの向上により街が活性化し、生活支援機能も強化された。ジャンクションループ内部は区立の多目的広場「オーパス夢ひろば」として公園と一体的に住民に開放され、地域のイベントや区民等のふれあい、スポーツ等レクリエーションを通した交流の場として活用されている。「大橋ジャンクション」の能力・機能●環境機能屋上公園を含めると地区全体の36%が緑化され、目黒川に沿った低地に大きなクールスポットが創出された。なお、当社では新たに設置した大橋換気所の屋上に、かつての目黒川周辺の原風景を再現した自然再生緑地「おおはし里の杜」を設け、多様な植物や生き物の生息・育成環境の再生に取り組んでいる。ここには水田を配置し、水田由来の生き物の再生を試みるとともに、地区を学区とする地元小学生に稲作体験をして貰うことにより、日本古来の農文化の学習の場としても図3エコロジカルネットワーク020Civil Engineering Consultant VOL.264 July 2014