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写真2 ?大きな屋根の下に長いベンチが有り、高齢者が将棋などで遊べる正され、福祉タクシー、道路、路外駐車場、建築物、さらに都市公園のバリアフリー化が義務付けられた『高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(通称:バリアフリー法)』となりました。神奈川県総合リハビリテーションセンターのリハビリテーション工学研究室における福祉機器の開発や、高齢者・障害者の交通機関をテーマにした研究に従事してきた経験から、「公園と介護予防の融合」について述べていきます。高齢者・障害者の公園利用状況公益財団法人東京市町村自治調査会の調査研究報告書『「公園」を舞台とした地域再生~あなたが主役の「好縁」づくり~』では、2008年9月に東京都多摩地域の居住者20歳代から60歳以上の各年代の男女それぞれ100人、合計1,000人に対して市民ネットアンケートを実施した結果が載っています。その中から60歳以上による「小規模な公園」利用状況を抜き出してみました。1利用頻度「1週間に1回以上利用する」と回答した人の全体での割合は20.1%で、60歳以上の男性では33.6%、女性では26%と他の年代より利用頻度は高いのです。2利用目的「軽い運動、散歩」と回答した人の全体での割合は39.7%で、60歳以上の男性では61.8%、女性では52.6%と他の年代を大きく上回っており、自身の健康維持に熱心であることが分かります。20歳代男性では「休憩、息抜き」が71.4%と利用する目的が高齢者と違っています。3利用する曜日「平日」と回答した人の全体での割合は21.2%で、60歳以上の男性では20.6%ですが他の年代に比較すると多数になります。女性では50.9%と他の年代と大きく違って混み合わない平日に利用しています。4あったらいいと思う公園「樹木や草花が植えられ、季節の移ろいを感じ、自然と一体となった公園」が全年代で高い位置を占めています。しかし「ベンチやテーブルなどがあって、読書をしたり弁当を食べたり、憩い、くつろげる公園」を次に支持する60歳以上の男女は共に53.0%と他の年代を上回っています。定年となった60歳以上の高齢者は、家から近くにある小規模な公園を健康維持と気分転換とくつろぎのために高頻度で利用している状況が理解できます。Civil Engineering Consultant VOL.264 July 2014023