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特集インフラの未来?どうなっている・どうなってほしい・我々の未来予想図?4日本科学未来館の「2050年くらしのかたち」に見る36年後の未来生活野副晋NOZOE Susumu日本科学未来館/事業部/展示企画開発課科学コミュニケーター未来の我々の暮らしはどうなっているのか?遠い未来のようで、現実の我々自身や子供・孫の世代が確実に迎える2050年。現在社会の課題を踏まえて、先端の科学技術的知見をもとに想定される未来のくらしを一足先にのぞいてみましょう。人類は、無限にわき上がる「願い」を叶えるために技り様を考えたライフスタイルである。有限な地球環境の術革新を繰り返し、その活動規模や文明を拡大させて中で、「いくつもの選択肢から納得して自分のライフスタきた。一方で、そのために大量の資源やエネルギーをイルを選択し、楽しみを見いだして生活すること」が「豊消費したことにより、有限の地球環境に危機をもたらしかさ」として認識される未来社会である(図2)。今回はている。これまでのような大量消費のライフスタイルがその様子を、取材するためにいとおか市を訪れるというこれからの未来にそぐわないのは、すでに多くの人々が形でご紹介する。それでは早速、いとおか市へ向かうと知るところである。その状況において、未来をどのようしよう。に構築すべきかを考えるきっかけとなる展示「2050年くらしのかたち」(図1)が、お台場の日本科学未来館にいとおか市の特徴ある。いとおか市は、山と川、海などの自然に囲まれた典型的な日本の地方都市を想定しており、自然を活かした観持続可能な社会における新しい価値観光業・教育・医療サービス・農林水産業が主要な産業と現在の予測データから見える2050年は、シリアスな未来社会である(表1)。その予想と現在進行形の科学技術を照らし合わせ、都市設計や「豊かさ」の定義を検討し、未来館の考える「地球と人の両方を大切にする」街を具現化したのが2050年の「いとおか市」という日本の架空の街である。そこに広がる未来社会は、「より豊かに生きたい」という願いを実現する持続可能な社会を目指している。これまでのように、科学技術の進歩の延長線上に未来社会を想定(フォアキャスティング)するのではなく、我々が暮らしたいと願う未来社会に必要なものは何かを逆算(バックキャスティング)して、社会の中の科学技術の有図1常設展示「2050年くらしのかたち」020Civil Engineering Consultant VOL.265 October 2014