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NN上部ペデストリアンデッキEVEV階段吹抜NN緑化設備置場中水貯蓄槽点検用階段機械式駐輪場13105WC1WC2駐輪スペースEVEV376537655700 570011400 32008100630068502000050101840写真3 ?駐輪機ガラスシャフト及び格納庫見上げ前面広場STOPアプローチ通路STOP消防活動空地STOPインフォボックス駐輪スペースEVEV倉庫階段5700 570011400 3200駐輪スペース原付駐車場階段発電機室倉庫原付駐車場5700 570011400 3200前面広場車路車路25006300685022500501018402500630068502250050101840図4平面図(機械式(左上)、2F(右上)、1F(左下)、B1F(右下))写真4機械式駐輪場ガラスシャフトデメリットの相互補完が可能であり、何より機械式の導入により、駐輪以外の機能を持ったスペースを創出できることが最大の魅力であった。検討においては、事業費や維持管理費、管理体制といった観点に加え、「まちづくり方針との整合」といった観点からも慎重に評価を行い、最終的に複合式を導入した。■基本計画・基本設計■―コンセプトの具体化本施設は取手市の玄関口である取手駅前に位置し、中心市街地の一角をなすものである。そのため、発注機関との協議の中で、単なる自転車駐車場にとどまらず、「まちの顔」としての機能を持たせるとともに、「市民の憩いの場」としての機能を持たせる方向性を打ち出した。まず、取手市が全国で30ある「自転車施策先進都市(国土交通省)」の一つであることや、競輪場、利根川サイクリングロードが整備されていることを受け、自転車利用者が気軽に利用できる「サイクルステーション」機能の提案を行った。最終的には、屋上広場やロッカールーム、ウッドデッキといった「市民の憩いの場」を提供することができた。さらに、「まちの顔」として、自転車の持つ環境に優しいイメージを活かし、「エコロジカルランドマーク」とのコンセプトを打ち出した。環境にやさしい乗り物であることから、機械式の格納庫への自転車の搬送をシースルーとする演出を行うとともに、壁面緑化や屋上への太陽光パネルの設置など、環境配慮をPRする仕掛けを準備した。■実施設計における課題と対応●駐輪場の基本的な形状所定の台数を収容する施設として、自走式部分を3層(1F、2F、B1F)とし、上空に機械式駐車場の格納庫を載せた形状とした。1Fは前面道路からアプローチ部を介して、B1は建物横のスロープを経由してアクセスする事とした。2Fはエレベーターもしくは斜路付階段で1Fからアクセスするものとし、3Fの屋上広場と合わせ、各階を自転車搭載可能のエレベーターでつないだ。機械式への入庫口は1Fに設け、搬送シャフトに沿って2~3Fを通過し上空の格納庫へ入庫される形式をとった。コア施設は建物北側に寄せた。軽量な外囲壁で覆ったとはいえ、格納庫が強い風荷重を受けることや、地階部は北東と北西側から土圧を受ける事から、低層部の自走式部分をSRC造とし、上層部は鉄骨造とした。●?敷地の高低差及びペデストリアンデッキとの取り合い敷地は、区画整理によって造成された間口約20m、奥行約50mの長方形であったが、奥側1/3程度は前面道路より約5m低い段差を持っており、ペデストリアンデッキとの位置関係から、建築可能な部分もこの奥側1/3であった。建物へのアプローチに際し、ペデストリアンデッキをくぐる必要があり、所定の桁下高さの確保を考慮するとともに、3Fで建物とペデストリアンデッキとをつなぐブリッジや、B1Fに至るスロープ勾配への考慮、さらに各階の天井高の確保も同時に必要であった。その036Civil Engineering Consultant VOL.265 October 2014