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写真8クリスマスパーティーの様子写真9ブトゥアンの中心にある公園われて何度か行く機会があったが、驚いた事にみな歌が上手だった。ビブラートが入り、コブシもあり、しゃくりも入る。今の日本の音楽業界でなら、すぐに歌手デビューできるのではないかと思った。そうやって感心していた矢先、請求書が手元に届き「あっ、なるほど。ここは俺が払うのね(笑)」となった。カラオケに行く度に請求書が手元に届いた。お気に入りのバーが一軒あり、そこでは海外の輸入ビール(瓶)が日本より低価格で飲めるので、ビール好きには堪らない。初めて行ったときは、まさかこの地で海外のビールを飲めるとは思っていなかったので感動した。地元のビールは、サンミゲル・ピルセンとサンミゲル・ライトが主流であり、それぞれ30ペソ(70円)ほどで購入できる。クリスマスパーティー研修を受け入れてくれた地元の大手ゼネコン会社主催のクリスマスパーティーに招待された時、その規模に度肝を抜かれた。地方に散らばっている社員も呼び戻すようで、家族などの関係者も含めて総勢3,000名がホールに集結していた。ホールには立派なステージが用意され、3,000人分の料理とビールが準備される。社長や役員が挨拶をした後、ステージ上で社員の余興が始まった。それが終わるとプロのバンド演奏に合わせ、ステージと客席の間にあるスペースで、ダンス会が始まった。その光景を座って見ていたところ、話をしていた女性に引っ張り出され、全くリズムに乗れていないダンスをステージで披露する羽目となった。夜7時から始まったこのパーティーは翌朝の5時まで続いた。え!?誕生日って…誕生日と言えば通常、誕生日を迎えた人が周りから祝福され、プレゼントを貰う日のはずだが、この地では誕生日を迎えた人が自らパーティーを開いて周りの人に食事やケーキを振舞う習慣のようだ。「なんじゃそれ」と思いつつ、不運にも滞在期間中に誕生日を迎えてしまった私は、隠していたはずの誕生日がどこからか漏れて、結局カラオケに十数名招待して、料理とビール代を含めた全額をご馳走する羽目になった。みんなすごく楽しんでくれたので、こんな誕生日もたまにはありかなと感じた。バレンタインデーこれも日本人の感覚からしたら違和感を覚えるだろうが、バレンタインデーは男性が女性に贈り物をする日なのである。実はこれが世界的な常識で日本が異質なのだが…。そうとは知らず当日を迎えてしまった私は、何も準備できなかったのに対して、現地の男性はお世話になった女性に花やお菓子を贈っていた。この姿を目にして、フィリピン男子の心づかいに感心した。一方の私は「日本とシステムが違うので…」と苦しい言い訳をする他なかった。プライベートでも交流を当初は「5ヶ月間は長いな」と感じていたが、過ごしてみるとあっという間の出来事であった。いつしか紛争の心配も消え、そこで楽しむ自分がいた。長期で滞在したことで友達ができ、彼らと過ごすことで異文化に深く触れることができ、より良く彼らを知ることができた。業務で海外に行く際は、業務だけの付き合いだけでなく、プライベートでもその国の人と交流することが業務を遂行する上でも重要だという感想をもって終わりとしたい。Civil Engineering Consultant VOL.265 October 2014049